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映画・舞台・本の感想記録。さて、どの夢を見ようかな。
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「BIGGEST BIZ~最後の決戦 ハドソン川を越えろ~」


2006/AGAPEstore/作:後藤ひろひと/演出:G2/出演:松尾貴史、三上市朗、八十田勇一、松永玲子、菅原栄二、坂田聡、篠原ともえ、粟根まこと、後藤ひろひと

「もっくーん、あたし、やっちゃったv大・犯・罪!」
「あなた、いっつもやってるじゃないですか。」


BIZシリーズの集大成。何と今回の舞台設定はアメリカ。フランク・シナトラを心から愛する神崎の経営するカフェに色んな人が出入りし、繰り広げられるコメディ。勿論、騒動の原因はトラブルメーカーの健三(松尾貴史)。
これは、ちゃんと「BIG BIZ」「BIGGER BIZ」を観てから、観た方が面白いですね。笑いの取り方が、前作舞台の踏襲っていうか、お約束に作ってある(そして、それが説明されてなかったりする)。勿論、この舞台だけを観ても面白いですが、観客がどうして笑ってるのか分からないことが多いかもしれません。
いろんな設定が前回から引っ張ってありますからね。

冒頭でラストシーンをやって、時間が戻るっていうやり方も、今まで同様で素晴らしいです。今までを知ってるので、多分このシーンだけが与える印象と違う意味なんだろうと分かるし(笑)、どうやってこのラストに繋がるのか、すごく楽しみでした。

後藤大王の脚本の凄さと、松尾さんの芸達者ぶりとの見事なコラボレーションです。今回で最後というのは非常に悲しいですが、これ以上健三を恨む人が増えても舞台の上が大変になりそうですしね(笑)。
このシリーズを観たら、多分舞台にハマること請け合いです!
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「フキコシ・ソロ・アクト・ライブ『(タイトル未定)』~このライブのタイトルはタイトル未定です~」

フキコシ・ソロ・アクト・ライブラリー吹越満【タイトル未定】~このライブのタイトルはタイトル未定です~ [DVD]

2008/ライブ/広島公演/作・構成・演出・出演:吹越 満

去年はちょっと下ネタ激しすぎでひいた部分が多かったのですが、今年は初めて行った方も楽しめる感じでした。
今年初めて連れて行った、会社の方がハマりまくってました(笑)。やー、そんだけハマってくれたら、こちらも嬉しい。

まだ、公演途中なので、ネタバレはしません(※この感想は2008年3月に書いたものです)。まぁ、彼のネタは言葉で説明されても面白くないですし。
というよりも。
や、意外と検索にかかるみたいなのでね。数名程度(笑)ですが、それでもうっかりネタバレを観てしまっては気の毒です。
普段から覗きにきて下さる方々で、ソロ・アクトに行かれる方はいらっしゃらなそうなので、今まではいいか~と思ってましたが。公共の場に出てるものなので、気をつけなくては、ですね。
今年は、下ネタの有り無しに関わらず、去年よりも全てにおいて上回ってる感じがしましたねぇ。
最後のネタは、今までにないネタでしたよ!あれは怖い!会場中から悲鳴が(笑)。もう台詞聞ける状態じゃなかった・・・!
相変わらずの天才ぶり、あのアイデアは彼の頭の中でどんな風に生まれてくるのでしょう。

個人的には、公演後のフキコシ曰く「チケット代に入っていません」時間枠の、ボツネタコーナーのネタがすごく好きでした。何でボツネタになったんだろう。可愛いんですよぅvv
「からっぽの湖」


2008年/舞台/AGAPEstore/作:桝野幸宏/演出:G2/出演:松尾貴史、片桐仁、坂田聡、管原永二、ぼくもとさきこ、久保酎吉、田中美里

鄙びた田舎にある野口湖が舞台。客席がある場所が湖なんですね。20年前に目撃されたノッシーという未確認生物を巡って、登場人物たちの色んな事情が飛び交う。
見易い舞台でした。腹抱えて笑うほどの爆笑はないけど、笑いあり、しんみりとする場面ありで、かなり惹きこまれましたよ。
全体的な感想として、難しくなく、見易い舞台だなーと思いました。良い意味ですよ*
私は松尾さんが好きなんですけど、観客の多くはどうやらラーメンズの片桐さんがお目当てらしい。
ラーメンズのライブって行ったことないんですが、かなり凄いらしいですね。
舞台の上ではひときわ目立ってた片桐さん。足の形に惹かれました(フェチ?笑)。確かにカッコ良かった。
松尾さんの軽いフットワークもすごいステキでしたvテレビで見ると、頭の良い方だなーと思いますけど、舞台の上では本当、さらに不思議で強いオーラが出ます。

幾度かアドリブがあったように思うのは、私だけ?
坂田さんのツッコミ、というか対応が素早くて凄かったです。それとも、あれはああいうネタなのかなぁ。
まぁ、あんまり笑う箇所ではない上、全く内容に関係ないので一つだけネタバレ。(アドリブとは関係ないです)
「社長の息子でも一社員から始めてもらうからな!バカな社長は息子を最初から役付きにして、社員から不信感を抱かれるものだ。」的な台詞があったのですが。

えー、それはどこの会社のことですかね(笑)?うちの会社のジュニアは最初から役員
うちの会社、潰れかけてますが、何か?
うちの社長にあの台詞、聞かせてやりたいぜ・・・
と思わずニヤリとしてしまいました。
同じ会場にいた、うちの会社の同期二人も、多分ニヤリとしていたことでしょう。
「その夜明け、嘘」

2008/舞台/脚本・演出:福原充則/出演:宮崎あおい、吉本菜穂子、六角精児
公式ページ:ttp://www.sonoyoake.com/

TBSチャンネルにて鑑賞。
青山円形劇場という、特殊な形状の舞台で3人だけで行われた舞台。
目の前で観たらきっと、凄かったんでしょうねぇ。
映像だと、演出による空気が伝わりにくいのと、ちょっと客観的になっちゃうとこが残念なとこですね。
それでも、見逃した舞台を観れるのは嬉しい。ケーブル万歳☆

真夜中、担当の編集さんから逃げ続ける漫画家とアシスタント。
締め切りは、明日・・・。
自転車を走らせているとアイデアが浮かぶのだという漫画家につきあって、夜の環状線をチャリで走り続ける。
妄想が入り混じり、どれが漫画の構想でどれが現実なのか、それとも過去なのか、よく分からなくなってくる。

疾走するチャリで、現実から逃げようというのか。
スピード感と迫ってくる感がすごく感じられる舞台でした。

いやしかし・・・あの距離で宮崎あおいの可愛さが観れたら本当、いいなぁ。羨ましい。
「神様とその変種」


2009/NYLON100℃/作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ/出演:峯村リエ、みのすけ、大倉孝二、犬山イヌコ、植木夏十、廣川三憲、長田奈麻、藤田秀世、水野美紀、山内圭哉、山崎一


浮浪者風の男性が、舞台に出てくる。
「神様で~す。」

「この舞台は、冒頭で神様が出てくるような舞台です。しかも、自分で神様ですって自己紹介してしまってます。この時点で、客席から“しまったぁ~!”って空気が流れるんですけどね。」


この時点で、この舞台絶対面白いと思いました(笑)。
つか、あのオープニングはムチャクチャカッコ良かったなぁvv

3時間という長さを感じさせない、先が気になって仕方ない舞台でした。物語の展開としても、テーマの重さを忘れさせる笑いの数々をとっても、最高の舞台でしたよ。
とにかく、台詞の言い回しとあの 間 がたまりません!
あれはナイロン、つか、ケラさん特有ですよね。大好きだ。

物語はサスペンス風味。
動物園の向かいにある家が舞台で、その3階にはいじめられっ子の男の子ケンタロウ(みのすけ)の部屋がある。
主役は、その子の母親(峯村リエ)。ですよね。
彼女は息子を守ろうと必死で、息子のこととなると、何かおかしい。
父親(山内圭哉)は風呂場で何かを焼いているよう。風呂に入ろうとする息子を必死で止める母親の姿から、何か変だな~と思った頃。刑事が登場し、どうやらこの家を訪れた人の多くが、何故か連絡が途絶えてしまっているらしい。

行方不明になった家庭教師の代わりの、新しい家庭教師に水野美紀。
向かいの動物園のゾウの飼育係で、自称ケンタロウの親友が、大倉孝二。
そして、ケンタロウが暴力事件を起こした相手の男の子の両親に、山崎一、犬山イヌコ。

とかいうと、ムチャクチャ暗そうじゃないですか(笑)。
勿論、重厚なテーマを失わず、それでいて終始笑いが絶えない。

劇中、何度も忘れた頃に登場する自称神様の浮浪者がいい。結局彼の正体が何だったのか・・・(笑)。

役者陣の好演っぷりも素晴らしい!
峯村さんのあの鋭いきりかえしがたまらない(笑)!
大倉孝二、やっぱり凄い好きです(笑)。ナナメ前くらいの女性が、彼が言葉を発する毎にハマっていらっしゃって、そっちにもちょっとウケました(笑)。よっぽど好きなんだなぁ。
みのすけさんは、あの年齢で小学生が違和感ないって凄すぎですよね(笑)。ピュアさを演じるのって、闇の強い人を演じるより難しい気がする。(「ガラスの仮面」の「二人の王女」のように。笑)
山崎一さんは、やっぱり可愛いvv彼の纏う空気はほんと、どツボです。
犬山さん(ポチたまのナレーションや、ニャースの声をされてる人っていったら、大抵の方がご存知でしょう)は、年齢・性別を超えて変幻自在に演じられる方、というのが、すごい実感されました。つか、本当の年齢・性別でいえば、今回の役が1番自然なのですが、だからこそ、ですね。今までのすごさが改めて分かりましたよ。

登場人物それぞれの、優しさと弱さと狂気と。観ている人たちは、彼らのどこかの心理に、闇に、共感するのかもしれません。
私は犬山さんの狂気が、個人的にグサリときたなぁ。人からは滑稽に見えるのかもしれないが、実際にああいう要素を持ってるかもしれないなぁ、と思うと笑えなかった。
考えてみれば、この家の向かいが動物園ってことはさ、観客の目線は、動物園の動物たちが、人間たちのこの真剣で一生懸命な、滑稽な顛末を観ていたってことなのかもしれませんね。なるほど、なるほど。

脚本・演出と、役者の演技とが、見事に完成度の高い舞台でした。
生ナイロンは2回目ですが、やっぱり好きだ。
次の舞台も絶対観に行くと思います!!


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