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映画・舞台・本の感想記録。さて、どの夢を見ようかな。
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「カムイ外伝」
2009/日本/監督:崔洋一/脚本:宮藤官九郎、崔洋一/原作:白土三平/出演:松山ケンイチ、小雪、大後寿々花、金井勇太、土屋アンナ、PANTA、芦名星、佐藤浩市、イーキン・チェン、伊藤英明、小林薫

公式hp:ttp://www.kamuigaiden.jp/top.html

映画館にて、舞台挨拶と共に観賞。

舞台は備中松山。現在の岡山県高梁市のあたりですね。奇島ってのも聞いたことありますよ。実在する場所じゃないっけ?
思いっきり岡山弁でしたね。

原作は、「カムイ伝」「カムイ外伝」とあって、かなり長編の漫画らしいです。私は未読です。
設定のおおまかな説明は冒頭で語られます。
“非人”の家(江戸時代に作られた身分制度のえた・ひにんのことでしょうね)に生まれ、人間扱いされない子供時代を過ごしたゆえに、強くなりたいと望み、忍の世界に入ったカムイ。でも、忍の世界での殺戮の日々や非常な掟に苦しみ、忍びの世界を捨て、抜け忍として元仲間に追われる立場となる。
この映画は、カムイ(松ケン)逃亡生活のなかで辿り着いた漁村で、偶然かつての仲間だった抜け忍スガル(小雪)と出会うところから始まる。

長い物語の中の、一部分のせいかな・・・
ちょっと(いや、かなり)説明不足な感じが・・・(汗)

疑問は尽きません。ネタバレ反転↓

とりあえず、何故半兵衛はわっざわざ領主の馬の足を切ったのか(白かったから?)。他に白い馬がいなかったんかな。
半兵衛を救い出したあとに行った島は、最初に住んでた島とは違うんだよね・・・?あまりに馴染みすぎてやしないか?
瀬戸内海なのに、島がねぇぇぇ(沖縄ロケだからしょうがないけど。笑)!多少なりとも、うっすらと対岸に見えるはずだが・・・。
伊藤英明はいつから渡衆と行動を共に?!抜け忍たちを一網打尽にするためにワナをはってたんだろうけど・・・
つか、案外逃げきって生きてた抜け忍多いな(笑)。こんだけ漏れてたら、秘密も何も・・・もう見逃していいんじゃないの(笑)?
まぁ、仲間への見せしめもあるんでしょうけども。。
つか、わざわざ大頭自ら追うんだ?!仕事はないの?!・・・ないのかもしれませんね。だからこその、太平の世が生んだ病んだ時代なのかも。
伊賀の忍者らしいけど、備中松山城主に雇われてるのかな?だとしたらこの国から出たら、そうそう大頭自ら追ってくることないんじゃ・・・カムイ、もっと遠くに逃げたらどうかしら?

あと、大前提になりますが、壮絶な過去を抱え、同郷出身の仲間の忍者の女の子や、元仲間を殺してまで、カムイが生き続けたいと願うのは何故だろう?私ならとっくに生きることに絶望しそうだけどな。
半兵衛や半兵衛の家族のような人間に出会うと、欲が出るんだろうか。
生きたいと願う心は、幸せな時間を手放したくないという欲望からですよね。もしくは、何かしなくてはならないことがある場合。
でも、カムイの過去を思うと、そこまで執着する理由がみつからない。逃げた先で何をしたいのかも分からない。どこかに自由が、と希望を失わずにいられる理由を描写して欲しかったな。2では、是非。
原作では、どこかに描いてあるんでしょうね~。
原作をちゃんと読んでみたいです。

しかし、あれですね・・・。スガルが逃げてから14年後ってことは、サヤカは14歳より下なんだ・・・。

江戸時代のいつの話かは分かりませんが、武士が武士らしさを失ってるときなのかもしれませんね。制度にしばられ、精神的な志もなく、何のために生きているのかわからない。
そんな病んだ世界に生まれた歪みの部分、犠牲者たちの物語。
うーん、そういう意味では今の時代とリンクして考えられるか。
や、でも、そうならそうともう少し説明が必要だったかも?私は時代劇慣れてるし、ある程度の前知識あるから、想像で補ってるけども。私の想像も見当違いかもしれんしな!
うちの同期は、忍の世界のあの執拗な厳しさの理由も知りませんでしたよ。

役者陣は最高でした!
松ケンのカッコ良さはもう、痺れるほどでしたし(怪我で撮影が半年ストップしたのも頷けるアクションの激しさでした)、佐藤浩市は佐藤浩市だと途中まで分からなかったし。
土屋アンナも凄かったですねぇ。

あとは、とにかくアクションシーンが残酷・・なのがちょっと。
人を殺すことに、見た目の軽い重いはないけどもさ。しっかり残酷にすることが必要だったのかもしれませんけど、あれは・・・PGつけた方がいいと思うよ。本当。

題材と役者陣が良かっただけに、残念です。もう少しやり方があったんじゃないかな、と思わずにいられない。
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「パコと魔法の絵本」
パコと魔法の絵本 通常版 [DVD]

2008/日本/監督:中島哲也/原作:後藤ひろひと/出演:役所広司、アヤカ・ウィルソン、妻夫木聡、土屋アンナ、阿部サダヲ、加瀬亮、小池栄子、劇団ひとり、山内圭哉、國村隼、上川隆也

公式HP・・・ttp://www.paco-magic.com/index.html

舞台「MIDSUMMER CAROL」の映画化作品。
原作の舞台が大好きなので、非常に審査眼は厳しかったと思うのですが・・(笑)。
舞台の映画化で、大成功した例ですね、これは!
この映画のおかげで、この大好きな物語が多くの方に観てもらえて嬉しいです。
何よりも嬉しかったのは、台詞がほぼ、原作どおりです。
この映画を観た直後に舞台版を見直したんですが、本当にそのままでした。映画化を断り続けてた後藤氏を、中島監督が「絶対に原作どおりにするから」と口説き落とし、実現したそうです。中島監督も後藤作品がお好きなのかな!
もちろん、舞台は舞台の良さがあったし、映画は中島監督ならではのファンタジーの世界が物語にぴったり合ってて、良かったです。

物語の内容についての感想は、「MIDSUMMER CAROL」の方をご覧下さい。(すみません。笑)

キャストについて。
舞台版とどう変わってくるのか楽しみでしたが、どちらも良かったです!小池栄子さんはハマりすぎてて違和感がなさすぎたから、かえって舞台版の瀬戸さんの方が良かったかなぁ(ここまでやるんだ、という驚きがさ。笑)。
唯一、舞台版と同じ方が同じ役を演じたのが、山内さん。舞台そのままのキャラクターで、何か嬉しかったです。

それにしても・・・
後藤さんの作品が映画化されるなんて、と感慨にふけりながら観始めたんですが、始まって1番最初に出てきた人物が

後藤さんっ(笑)!!!

いや、あれ、阿部サダヲ氏のほうが先だったかな?
あの、1階のタヒチダンスのインストラクターみたいな方です。
冒頭から彼が出てくるとは夢にも思わなかったので、思わず吹きそうでしたよ。びっくりしたー(笑)!
エルヴィス・ゴトウって書いてありましたけどね(笑)。

いやまー、どうしても原作の舞台ありきで観てしまったので、最初からハイテンションで観てしまったのですが。。
この映画だけを観られた方も、きっと満足いただけるステキな映画だと思います。超面白くて、悲しくて愛しい。とても優しい物語です。
「アマルフィ 女神の報酬」

2009/日本/監督:西谷弘/原作:真保裕一/出演:織田裕二、天海祐希、戸田恵梨香、佐藤浩市、大塚寧々、伊藤淳史、小野寺昭、平田満、佐野史郎、中井貴一、サラ・ブライトマン、福山雅治、ロッコ・パパレオ、大森絢音

公式サイト:ttp://www.amalfi50.jp/index.html

映画館にて観賞。
ローマに赴任したての外交官黒田(織田裕二)。大使館は、迫り来るG8の準備に大忙しだった。
そんなときに入ってくる、日本人旅行者の女の子の誘拐事件の一報。
黒田は誘拐された女の子の母親(天海裕希)と共に、女の子を救い出すべく、奔走する。

あんまり前知識なしで行ったんですが、面白かったです。サスペンス仕立なので、見漏らさない、聞き漏らさないように必死でした。
何よりも、“女神の報酬”っていうのに意味があるんでしょうしね。

まー、犯人はすぐに予想ついたんですが・・・(サスペンス見慣れてると、大体目星がついてしまうのが悲しいですね~)
動機や意図が中々見えなくて。

いやー、しかし、相変わらず織田さん一人でものすごいヒーローでしたね~(笑)。真保さんの原作がそういう傾向なのかなぁ(ホワイトアウトも真保さん原作)。
刑事でもない一般人が独断で動いて大活躍(笑)。
カッコ良すぎだ、外交官黒田(笑)!
天海さんは今回は最近のドラマの役柄とは違って、女性らしさが全面に出た役柄でした。女優さんだなぁ~ すごくイメージが違う!

オール・イタリアロケということで、街並みの美しさは格段でした。
シンプルな物語だからこその良さがありました。

あと、サラ・ブライトマンの出演がすごく嬉しかったです!!すごいなぁ!!
「独立少年合唱団」
独立少年合唱団

2000/日本/監督:緒方明/原作・脚本:青木研次/出演:伊藤淳史、藤間宇宙、香川照之、光石研、滝沢涼子、泉谷しげる、岡本喜八、國村隼

「憶えていることと、忘れてしまったことと、どっちが大切かな。」

なんらかの理由で、親元から学校へ通えなくなってしまった子供たちが通う、全寮制男子校の「独立学院中学」。冒頭で父親を亡くした道夫は、この学校へ転校することになるが、どもってしまう癖のため、周囲からいじめられる。そこへ手を差し伸べてくれたのが、グリークラブの美声の持ち主、康夫だった。

と、まぁ、設定からして私のツボを突いてくる作品ではあったんですが、これは本当に凄かった・・・!!
深い自然美のなかでの学園生活。特に、この学園に来るには皆、何らかの理由があるはず。生と死のギリギリのライン。
三途の川の向こうで手を振る両親の姿を見た、という湖で死にかけた生徒の話を聞いて、少年達が湖に走る。この子たちが憧憬を込めて見つめているものは、死、なのですね。もちろん死ぬ気はないのでしょうが、死の向こうには、優しい何かがあるように見えるんだ。普通の中学生にとっての死は、怖い以外の何物でもないと思いますけどね。彼らは、死を身近に感じてきた子供たち、なのでしょう。

物語中盤に、合唱部顧問?の後輩の女性が学校にやってくる。実は、過激な革命グループのメンバーで指名手配中だった彼女。やがて、彼女が道夫と康夫の前で見せた壮絶な事件により、物語はやがて狂気を帯びてくるのです。

キーワードは、「走馬灯」、記憶。
何とも生々しい物語です。

観た日の夜は、ずっとロシア革命の歌(ポーリシュカ・ポーレ)が耳をついて眠れませんでしたよ。思い出すと精神的に追い詰められるような感じがして、怖くなる映画。
「Sweet Rain 死神の精度」
Sweet Rain 死神の精度 コレクターズ・エディション [DVD]

2008/日本/監督:筧昌也/原作:伊坂幸太郎/出演:金城武、小西真奈美、富司純子、光石研、石田卓也、村上淳、奥田恵梨華、吹越満

公式サイト・・・ttp://www.shinigaminoseido.jp/

まぁ、お察しのとおり?(笑)フキコシ目当てで観に行ったんですけども。(※この感想は2008年4月のものです)
期待以上に面白かったです。コメディ要素が多かった。
主人公は、死神。彼らの仕事は、人間の不慮の死の直前数日前を観察し、死に値する人間かどうかを判断する。金城の死神は“その人生で成すべきことを行ったか”だっけ?が基準だと言ってました。
途中で分かるのですが、死神って何人もいるんですね(笑)!思いがけないところで目撃するので、可笑しかったです。
一度も青空を観たことのない死神が見守る、いくつもの死。幾とおりの、人生の最後。
そのいくつもの出会いのなかで、色んな想いが湧き上がってきます。

金城さんがすごく魅力的でしたvそんなに好きではないんですが。
彼のコスプレ(笑)?多くの衣装と髪型替えは、この映画の目玉商品の一つでしょう(笑)。わざとらしいまでに天然で、人間との会話で起きるズレがすごく可愛かったです。相棒の黒ワンコも可愛かったv
愛しのフキコシは、小西真奈美演じるOLにストーカーのような電話をするクレーマーの役。ほとんど電話の声でしか出てきませんでしたが、その役回りに思わず笑いました。そんなことだろうと思ったよ!!
でも・・まぁ、観られた方は分かってくださると思いますが、おいしい役でしたよ(笑)。良い役でした。

そうそう、この映画でコニタンがCDデビューしたらしいですね。映画の主題歌になっていましたが、何故今まで歌わなかったの!というくらい良い声でした。好きですv
あの歌もね~、引っ張る引っ張る、中々聞かせてくれないの(笑)。

観た後で、爽やか~に優しい気持ちになれる映画です。
設定の割には軽いストーリー展開ですが、それがかえって良かった。


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