「あの子を探して」

1999年/中国/監督:チャン・イーモウ/出演:ウェイ・ミンジ 、チャン・ホエクー 、チャン・ジェンダ 、カオ・エンマン
これ、皆さん本人役で出てるんですね~!
や、物語は作ってあるんでしょうが(どうなの?)、自分の名前の役のようです。
ある山村の小学校の先生が、母親の病気で長期休暇を取る間の代用教員として、ミンジという少女を連れてきます。
教師というには、あまりに幼い。中学1年生くらいでしょうか?
子供たちがどんどん学校を辞めていく環境のなかで、1ヶ月の間誰もやめなかったら、お金をあげる、と言われたミンジは、必死になって子供たちを見張ります。
最初の頃は、ミンジの幼さに腹を立てながら観てたんですよ。
どう見ても、子供が子供を教えているので、あぶなっかしい。むしろ、学級委員の女の子の方が大人なのでは・・と思わせられるシーンもあり。
とにかく、アバウト。
そして、子供を学校に引き止めることに関して、すごく頑固。
でも、ミンジにしても、病気の母親の代わりに代用教員として来たのです。お金にあれだけ固執する彼女を見ると、中国の山村の貧しさを思い知らされます。
そして、問題児ホエクーが、ある日いなくなる。母親が病気になったので出稼ぎに出たのだということでしたが、一人も学校を辞めさせてはならないと、ミンジは街までホエクーを迎えに行く決心をします。
印象的だったのは、街での大人たちのあまりの冷たさ。
急激に発展を遂げている国だからこそ、貧富の差が激しく、そのことに無頓着になるのかもしれません。枯れ草に緑色のスプレーかけて、“緑化計画”とか言う国だからなぁ・・・
高度経済成長時の日本を何となく彷彿とさせる気がします。。
少ない手段で、どんなに冷たくあしらわれても、一途に食い下がるミンジに、頭が下がります。
ドキュメンタリーを見ているようで、だからこそ、ラストのホエクーに心を動かされるのでしょう。
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