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映画・舞台・本の感想記録。さて、どの夢を見ようかな。
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「ベルリン、僕らの革命」
ベルリン、僕らの革命 [DVD]

2004/ドイツ・オーストリア/製作・監督・脚本:ハンス・ワインガルトナー/出演:ダニエル・ブリュール、スタイプ・エルツェッグ、ユリア・イェンチ、ブルクハルト・クラウスナー、ペーア・マルティニ、ペートラ・ツィーザー、ラウラ・シュミット

ベルリンの壁崩壊後、資本主義が台頭し、格差社会が激しいドイツの現状。
ヤンと親友のピーターは社会の矛盾への憤りを示すため、“エデュケーターズ”と名乗り、豪邸に忍び込み、メッセージを残す(家具の位置を変えたりするだけで、何も盗まない)。
実に若者らしいやり方での革命ですね。稚拙で短絡的で、まっすぐだ。勿論、不法侵入罪にはなりますけども、彼らは誰を傷つけるつもりもない。

が、あるとき住人に見つかってしまい、結局その人を誘拐して山へ逃げることとなる。


例え誰も傷つけないとしても、一種のテロ行為(恐怖により目的を達成しようとする行為)ではあり、決して許されるものではないけれども、資本主義の中でぬくぬくと育ってきた私達には決してない情熱とパワーだな、と感じます。

ドラマチックな展開で、映画としてとても面白かったです。
ラストは色んな見方があるような気がする。裏切られたのか、時間差を思えばそれを見越してのことだったのか、それは観た人の感じ方次第だと思いますが。。

彼らと誘拐されたおじさんとの会話が絶妙でした。
おじさんは、ヤンたちの主張に理解を示しますが、ヤンたちの振りかざす正義にもどこか穴があることもこの会話から見て取れる。

一つだけ言えることは、彼らは犯罪だと分かっていてもこういうやり方でしか主張を聞いてもらえる術はないということ。
彼らの行動も罪だけど、弱者の声の聞こえない社会が問題であるのも事実。そして、これはドイツに限らない。

見た後に深い印象を残す作品でした。
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新潮文庫の100冊 2010
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