映画・舞台・本の感想記録。さて、どの夢を見ようかな。
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「トウキョウソナタ」
![]() 2008年/日本・オランダ、香港映画/監督:黒沢清/出演:香川照之、小泉今日子、小柳友、井之脇海、井川遥、津田寛治、児嶋一哉、役所広司 公式HP:ttp://tokyosonata.com/ 派手ではないが、心に残る。 そして、ひどく打ちのめされるだろう・・・ それが、映画館で予告編を観たときの予想。いつか、心に余裕があるときに観ようと思っていました。直感は正解だったようで、派手ではない賞を多く取っている作品です。 生活感に溢れたようで、それでいてどこか別世界のような家。どこにでもありそうで、実は隠れた多くの問題を抱えた家族。それぞれの家族の思いが次第に見えてくる。 印象深かったのは、家族での食事のシーン。 本当はお互いのことなど見えてない家族だけれども、それでも食事を皆で揃って食べるということで、繋がっているような気がしました。 日本映画チャンネルにて視聴したので、映画の後に監督へのインタビューがあり、インタビュアーの軽部さんがあの食事のシーンで、あの家族だけのルールと縛りがある、ということを印象付けられた、と言っていました。 ところどころ、コメディっぽい箇所もあり(役所さんとかね)、ただただ暗い映画というわけではありません。寧ろ、これほどにライトな空気感で描けるものか、と思いました。 笑う箇所は笑う、でも何か悲しい感情が心を占める。 その悲しさを優しく包み込むような、ラストが素晴らしい。 個人的に、ピアノに関する父と息子の言い争いを聞いていて、あまりに自らの記憶とリンクするもので、苦しかったです。 父親の香川さんの言葉に、記憶の中の傷をえぐられました。 家族という繋がりは本当に不思議で、あれほどに心がバラバラでも、どうにかして繋ぎとめようとしてしまう。 私はずっと、自分の家庭を砂の城だと思っていた。 でも、本当は既に崩壊してるものを繋ぎとめようとすることに、意味があるのかもしれない。 うーん、やはり凹む作品でしたね(笑)。 でも、とても心に残る映画でした。 予感的中。 PR
「シムソンズ」
![]() 2006/日本/監督:佐藤祐市/出演:加藤ローサ、藤井美菜、高橋真唯、星井七瀬、大泉洋、田中圭 2002年にソルトレークシティオリンピックに出場したカーリングチーム「シムソンズ」の結成の物語を実話を基に描かれた青春映画。 カーリングというマイナー(失礼!)スポーツを有名にした作品ですね。 トリノオリンピック開催にあわせて作られた映画ですが、私はバンクーバーにあわせて観ました(笑)。 北海道の常呂町、オホーツク海とタマネギしかない町で、自分の人生にも輝く何かがあるはず、と将来に希望を抱く普通の女子高生、和子。 実は常呂町はカーリングが盛んな町だったのだが、現在ではカーリングをやりたいという子供も減っている。 和子もカーリングのルールも知らない素人だったが、常呂町出身のカーリング選手の大ファンで、偶然彼からチーム結成を勧められるのです。まぁ、経験者だと嘘ついてたから、ですけどもね。 受験、挫折、友情、家族。高校生とスポーツ特有の多くの壁を乗り越え、彼女たちは最終的にオリンピックに出場するチームにまでなるのです。 可愛くて一生懸命で、若くて、キュンキュンしました。 和子がきらきらした将来を手に入れることができたのは、和子自身のバイタリティと、仲間の存在があったから。 私はフィギュアスケートのファンなのですが、孤独な戦いであるフィギュアスケートとはまた違う魅力をカーリングから感じました。 スポーツっていいですね! 和子のアイドル、カーリング選手のマサト様、田中圭くんでしたね(笑)。ノーチェックだったので、思わず噴出しました。け、圭くんー! つか、あの地味さが妙にハマってましたね・・(笑)。そこが好きなんだけど。 現在はシムソンズは解散していましたが、トリノオリンピックではシムソンズのメンバー2名が別のメンバーと一緒に出場していたようです。 現在は皆さん引退されたようですけども。 それでも、カーリングというスポーツの魅力を教えてくれた彼女達の物語は、いつまでも色あせないことでしょう。 バンクーバーでも、カーリングが楽しみです!
「サマータイムマシンブルース」
![]() 2005年/日本/監督:本広克行/原作・脚本:上田誠/出演:瑛太、上野樹里、与座嘉秋、真木よう子、佐々木蔵之介、川岡大次郎、ムロツヨシ、永野宗典、本多力、升毅、三上市朗、楠見薫、川下大洋、伊藤紘介、石田剛太、酒井善史、諏訪雅、中川晴樹 劇団ヨーロッパ企画の舞台の映画化。 夏の暑い日、SF研究会の部室に、突然タイムマシンが現れる。誰かのイタズラだろうと、冗談でスイッチを押してみると、なんと本当にタイムスリップしてしまった。 そこで、彼らは壊れたクーラーのリモコンを前日に取りに行こうという計画を立てる。 ヨーロッパ企画の舞台は観たことがなかったのですが、一気に興味が湧きました。何より、脚本がすごい! 2時間弱の上映時間の中で、幾度となくタイムマシンが稼動し、何度も人が行き来する。しかも、一日前と今日との往復が主、という何とも規模の小さい話(笑)。でも、だからこそのギリギリの時間合わせ。 いくつもの伏線と矛盾が、最後にはぴったりとパズルが組み合わされるように解決する、その緻密さ。 舞台ならではの面白さ満点でした。 舞台をあんまり見たことがないって方は是非!こういう脚本なんだよ、という、舞台にハマるきっかけになってくれたらいいな、と思いました。 しかし、映画版なので舞台は一つではなく、街全体です。 これを舞台ではどうやって一つの場所で演じるのか、観るのが楽しみです。あ、舞台版もDVDで発売されてますヨ☆ キャストもかなりツボでした!瑛太くんと上野樹里っていうコンビも大好きですし、脇もヨーロッパ企画のメンバーや、蔵さまや三上さん(劇団M.O.P)に川下大洋さん(Piper)、楠見さんまで!好きな役者さんばかりでとても嬉しかったです。 ハラハラどきどき、ラストも最高です! 今までこの映画の存在知らなかったのがとても勿体無かったわ~。 ううむ、ヨーロッパ企画に興味津々です*
「ドルフィンブルー」
![]() 2007年/日本映画/監督:前田哲/脚本:川嶋澄乃、松本稔、前田哲/出演:松山ケンイチ、高畑充希、西山茉希、池内博之、坂井真紀、永作博美、山崎努 公式サイト↓ ttp://www.dolphin-blue.com/ 沖縄美ら海水族館で飼育されているバンドウイルカのフジの実話。 病気で尾びれを失ったフジを、もう一度泳がせてあげたい、と、人口尾びれを作るプロジェクトが立ち上がる。 イルカと人間の寄り添う姿に、心を強く動かされました。家庭環境に心を冷たくしている女の子が、救いを求めてか、フジのところへ通ってくる。彼女に対するフジを見てると、何もかも知ってて、寄り添ってくれているような、そんな感じがする。 不思議とイルカって、人間同士よりもずっと深く、人間の心を見通しているような、そんな気がしますね。イルカにヒーリング効果があるのって、そういうことじゃないかな。 勿論、可愛さも尋常じゃないです(笑)。ケタケタケタって笑う様子とか、悲しくて辛そうに座り込む飼育員の足元に擦り寄りながらキュウって鳴いたりとか(あの鳴き声、たまらないですよね!)。エンドロールのときに、水槽の中のフジの様子の映像が延々流れるんですが、カメラに正面衝突してくるフジのたらこ唇みたいな顔が可愛すぎる!! 萌えました~vv 人間は悩みます。 フジにとって、どうすることが1番幸せなのか。 フジの生命力と、人々の葛藤に心を動かされる、作品です。
「幸福な食卓」
![]() 2006/日本/監督:小松隆志/原作:瀬尾まいこ/出演:北乃きい、勝地涼、平岡祐太、さくら、羽場裕一、石田ゆり子 「すごいだろ。結局言いたいのは、気がつかないところで中原っていろいろ守られているってこと。」 もーう、この一言に尽きますね!!! これ言われたら、周りへの見方が180度変わると思う。そんな凄いことを、中学生の男の子がサラリと言っちゃうんですもの。彼の力は凄い。 でもこの映画は、爽やかで可愛い恋愛がメインではなく、家族の再生の物語。 説明しすぎない、シーンで魅せるところがすごく好きです。自分がその場にいるみたいな、想像力をもって見ないと、分かりにくい映画かもしれませんね。 それでもって、受ける印象はそれぞれ違うのかもしれませんが・・・それは、それぞれの記憶や希望によって、見方が変わるのでしょう。家族の物語なのだから、それで良いと思います。 ラストも良かったけど、ちょっと長すぎたかな(笑)。 でも、幾度か振り返った、あの感じが凄く良かった。 佐和子と大浦くんの初々しい恋愛が可愛くて仕方ありませんでしたよ~vv あの指揮での一件は相当ウケました。サッカー部・・!かわいい、かわいいよー! いいな。(いやまぁ、結構重かったんだけど)こういう、前を向いていこうって思えるような作品を見ると、元気が出ます。 そういや、大浦くん役の勝地涼さん、中学生男子役なのに、当時21歳・・・らしい。す、すごい。知らずに見てたら、あんまり違和感感じなかった。。 |
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