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映画・舞台・本の感想記録。さて、どの夢を見ようかな。
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「蝶の舌」
蝶の舌 [DVD]

1999年/スペイン/監督:ホセ・ルイス・クエルダ/出演:マニュエル・ロサーノ、フェルナンド・フェルナン・ゴメス

スペイン内戦時代。気の弱いモンチョ少年と、優しい老教師。夏の日の昆虫採集で、2人は大の親友になったが・・・。
これは他の映画を見に行ったときの予告で、少年の表情のあまりの切なさにすごく惹かれて見に行ってしまった作品。夏の日の森、老教師は、少年にたくさんの素敵なことを教えてくれます。蝶の取り方、好きになった女の子に、どうすれば気持ちが伝わるのか。とても美しい情景でした。
ラストのモンチョ少年の言葉に衝撃を受けなかった人はいないでしょう。少年が、大人になっていくプロセス。
かなりショックでした。少年が少年らしさを失うとき。彼が失ったものは一体何だったのでしょう?飲み込んだ不条理とひきかえに失ったとても美しいもの。何と、切ない。

余談ですが、この映画、私の友人は「腸の下」だと思っていて、さんざん「マニアックな映画だね・・・」と言われました。確かにな・・・。腸の下って・・・膀胱?(どういう映画だ)
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「ライフ・イズ・ビューティフル」
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1998年/イタリア/監督:ロベルト・ベニーニ/出演:ロベルト・ベニーニ、ニコレッタ・ブラスキ、ジョルジオ・カンタリーニ 、ジュスティーノ・デュラーノ 、セルジオ・ブストリック

これはメジャー中のメジャー、そう説明はいらないでしょう。「泣ける映画ランキング」には必ず上位3位内に入る作品です。
私って家族愛映画に弱いんだな、としみじみ感じました(笑)。
ユダヤ人迫害の時代のイタリア。ある男性の愛に溢れた人生のお話です。最初は、奥さんとの出会いシーンで、私はこういうテンポでいく心温まる映画なのだと思って見てました。あぶなっかしいことばかりする主人公にヒヤヒヤして。やがて、結婚し、子供が産まれてから、物語中盤でイキナリ話が急展開します。もちろんそれまでもちょこちょこと伏線は張ってあったのですが。愛する家族のための父の無償の愛。あの過酷な状況にあって、それでも息子のために笑顔を失わない。あんなに死が近くにある状態であんな風に人に接することができるなんて、これが父親の愛なのかと・・・。こんな愛が存在するのかと。
これ書きながら既に思い出し泣きしてます。ただ、愛を与えるということ。見返りなど求めない。そうすれば、“人生は素晴らしい”のだと、確かにそう信じることができる、素晴らしい映画です。
「ベニスに死す」
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1971年/イタリア・フランス/監督:ルキノ・ヴィスコンティ/原作:トーマス・マン/出演:ダーク・ボガード 、ビョルン・アンドレセン 、シルヴァーナ・マンガーノ 、ロモロ・ヴァリ 、マーク・バーンズ

永遠の私の憧れ、ビョルン・アンドレセン。
天使のような性を超えた美貌なんだけど、どこか挑発するような目。遠くを見るような瞳が、彼の可能性を示すようで、とても眩しい。
作曲家の、遠くからビョルンを追う視線のカメラワークがたまらないです。
それにしても、主人公の作曲家が、コント中の遠藤○造に見えて仕方ありませんでした。あの化粧はやめたほうがいい。
ヴェニスの町の疫病と荒廃、作曲家の身体が少しずつそれに侵されていく中で、タージオの一家はただただ、白い輝きを放っている。若者の、生きる輝きを放っている。
タージオ(ビョルン・アンドレセン)は、作曲家の想う純潔のイメージなんですね。
色々思うところはありますが、まー、とにかくビョルンに恋しそうで大変でした。これ、彼自身の魅力もありますが、恋する視点のカメラワークのせいもあると思います、絶対。。
ビョルンのせいで、ほかに感じるべき作曲家の心の動きなんかを見落としてる気がします(笑)。落ち着いて見れなかったー(笑)!
文字で読めば落ち着いて物語に没頭できるかな(笑)!


わわ、あの化粧って、死化粧だったんですね・・(言ってた?水玉、ビョルンに見惚れて聞き逃してた?笑)!それを知っていれば、随分と違う印象ですよ、あのラスト。
「エヴァとステファンと素敵な家族」
エヴァとステファンとすてきな家族 [DVD]

2000年/スウェーデン/監督・脚本:ルーカス・ムーディソン/出演:エンマ・サミュエルソン、サム・ケッセル、リーサ・リンドグレン、ミカエル・ニュークヴィスト、グスタフ・ハンマシュテーン、アニア・ルンドクヴィスト

極端な話でしたね(笑)。
暴力を振るったパパに愛想を尽かせて、エヴァとステファンを連れて家を出るママ。行き先はママの弟の住むコミューン「Togeher」。ですが、ここの人たちはものすごく個性的で・・・
生理的に受け入れられないというほどではありませんでしたが、あまりに極端なもので、何が何だか・・という感じでした(笑)。楽しかったんですけどね。パパと管理人さん(?)の友情が好きでした。
何と言っても、お姉さんのエヴァが可愛かった・・!
「パパってなに?」
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1997年/ロシア・フランス/監督:パーヴェル・チュフライ/出演:ミーシャ・フィリプチュク 、エカテリーナ・レドニコワ 、ウラジミール・マシコフ 、アマリヤ・モルドヴィノワ 、リディヤ・サヴチェンコ

かなり好きな映画です!!!
ロシアの冷たい空気が伝わってくる映画でした。画面のくすんだ色合いが好きです。
ハートウォーミングな作品だなんて紹介されてますが、決してそれだけではありません。
父親のいないサーニャ。母親とあてのない旅に出ている途中で、トーリャという軍人に会います。トーリャと3人で暮らし始めるが、彼はとんでもない詐欺師で・・・。トーリャは犯罪者だけど、サーニャに色んなことを教えてくれる。やがて、大きな存在に変わっていくんですね。
実父の幻影と、トーリャ。二人の父親に対するサーニャの思いが、すごく伝わってきて、切なくなりました。

ラストもすごく良かった~!あの裏切り方は見事です。

(ネタバレ反転↓)
でも、トーリャにとって、やっぱりサーニャの母親とサーニャは、特別な人間だったのではないかと思います。だって、逃げるときに新しい彼女を連れて行ってなかったでしょう。
彼らの元に戻らなかったのは、彼らを不幸にしないため。
サーニャにあんな言い方をしたのも、わざと。なぁんて、私の願望ですかね。。どちらにしても、悲しいラストであることには変わりありません。
サーニャが、あれからどんな人生を送ったのでしょう。それはまた、別の物語ですね。


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