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映画・舞台・本の感想記録。さて、どの夢を見ようかな。
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「エーミールと探偵たち」
エーミールと探偵たち [DVD]

2001年/ドイツ/監督・脚本:フランツィスカ・ブッフ/原作:エーリヒ・ケストナー/出演:トビアス・レツラフ、アンニャ・ゾマヴィラ、ユーゲン・フォーゲル


泣きました。
好きすぎて。

うわーーん、ケストナー最高です!!!大好き!!

これは私のケストナー好きを知ってる同期の友人がWOWWOWで録画したものをくれたんですが、も、もう本当大感謝です!!ありがとう!ありがとう!

この作品、私は原作を読んだことがないのですが、ケストナーの書く作品に共通する「家族愛」「子供の正義」がしっかり描かれていて、震えるほど感動しました。子供たちの手で一大プロジェクトが成されるのもケストナー作品ならではですよね!あああん、もう、子供たちが愛しすぎます!
「飛ぶ教室」の映画同様、この作品も現代化されており、携帯電話が出てきたり、ラップ歌ったりします。原作を読んだことのある方は、別の作品として見た方がいいとのことですが。
時代が違えど、多少の雰囲気が違えど、やっぱりケストナーですよ・・・!
夫婦喧嘩が絶えない家の子、お金持ちでも親がほとんど家にいない子、兄弟が多く、貧しい子。
そして、父子家庭で失業中の父親を持つエーミール。
決して幸せな境遇とは言えない子供たちが、とてもいきいきとしてるんです。子供は子供の視点で親を愛し、心配しています。親のために何でもすると言い切るエーミール。
エーミールはやっと就職できた父親が、交通事故を起こして免許取り上げ処分になってしまったことで、父親のために免許証を入手しようと(もちろん犯罪です・・)します。でも、ベルリンに向かう列車で、悪い男にお金を騙し取られてしまい、エーミールとベルリンで会った探偵団の子供たちで、お金を取り戻そうと奮闘するストーリー。
探偵団の子供たちが、皆それぞれ個性があって楽しかったです。
牧師さんの家にホームステイという名目でベルリンに向かったエーミールの代わりに牧師さんの家でエーミールになりきるジプシーの言動がハラハラするわ可愛いわで大変でした(笑)。
ジプシーと牧師さんの息子の書いた説教が心に響きました。そしてそれを読んだ母親の牧師さんの反応にも。
最後のパパのプレゼントもすごい嬉しかったです。や、予想はつきましたけど、全部それに遣ってしまうなんて!生活は相変わらず厳しいはずなのにね。エーミールと父親の、お互いを見る目の暖かさを見てると、とても嬉しくなります。

ケストナーのすごさは、ワクワクする子供視点の冒険物語でありながら、子供たちが自分の置かれた立場をしっかり知っていて、その上で生き生きと自分なりの正義を貫こうとしているところですかね。
私たちだって子供時代を過ごしている。でも、それをいつの間にか忘れてしまっているんですよね。彼らの台詞にはっとさせられてしまう人も多いのではないでしょうか。

まぁ、この映画の最大のみどころは、探偵団たちの活躍でしょうね!子供だからこそ思いつく一大プロジェクト。最高にワクワクしました。

原作も読みたいです!


一つだけ気になるのは、(↓反転)
最初の方で古着を盗んで捕まった子、エーミールを逃がしてくれた子がどうなったのか・・・ていうか、普通にそのままベルリンへ向かうエーミールにびっくりしたんですけど(汗)。ま、まぁ目的があったから捕まるわけにはいかなかったんだろうけど、それでいいのか!?とちょっとツッコミたくなりました。あの子もいい子だったけど・・・あれきり映画には後日談も出てなくて、心配です。
「ドイツ最高の探偵を逮捕するわけにはいかないな!」の一言で盗みがチャラになったのもどうかと・・・
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