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映画・舞台・本の感想記録。さて、どの夢を見ようかな。
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「フェリックスとローラ」
フェリックスとローラ [DVD]

2000/フランス/監督:パトリス・ルコント/出演:シャルロット・ゲンズブール 、フィリップ・トレトン 、アラン・バシュング 、フィリップ・ドゥ・ジャネラン

シャルロット・ゲンスブール目当てで観ました。多分お気づきのことと思いますが、私、出演者目当てで選ぶこと多いです(笑)。
すんごいメイク濃かったですが、それがとても自然に見えました。日本人があれやったら大変です。
ヒロインのローラの行動が不可解すぎて、多分、観ながらヘンな顔してたと思います(笑)。ラブストーリーなのですが、一見とても複雑そうなんです。
・・・あのラストは、意外すぎました。
あれは賛否両論かもしれません。でも、言葉にできない“何か”が感じられるラストでした。窒息するような。
それにしても、フェリックス・・いい人すぎです。まぁ、彼のあのときの心境としても色々あったんでしょうけど。
後から後から、物思いが起こる作品です。

まぁでも、ローラの気持ちが分かるかって言われたら、分かるような気はするけど、肯定はできないなぁ。
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「にんじん」


1932/フランス/監督:ジュリアン・デュヴィヴィエ/原作:ジュール・ルナール/出演:コレット・セガル 、ロベール・リナン 、アリ・ボール 、カトリーヌ・フォントネ

夫婦の愛情の冷え切った時に生まれたフランソワは、赤毛とそばかすのため、母親に“にんじん”というあだ名をつけられる。母のいじめと父の無関心にあい、そして・・・
どうやら、原作とは少し内容が違うらしいです(原作読んだことないですが)。
ネタバレ反転。↓
まるで実の子とは思えない母親の仕打ちを受けながらも、明るく振舞う“にんじん”の姿。目に見えないところで心が壊れていくのが、切なくて切なくてたまりませんでした。
母親を「奥さん」と呼び、父親を「ルピックさん」と呼ぶ。嫌いだと言いながら、一線を引いたような言い方をしながらも、心の奥底ではいつもいつも両親の優しさを求めていたんですね。
死にたいと願う少年。すんでのところで、父親によって救われるわけですが・・・
全てが解決したわけでは決してないし、少年が願うものが手に入ったわけでもないような気もするし・・・これからも辛い毎日が待っているような気がします。
結局、父親と息子というよりもずっと対等な関係で分かりあえたような気がしますが、そうすることで“にんじん”はフランソワになり、新しく生まれ変われるのかもしれません。
“家族”という枠の中での人間関係。フランソワの言うとおり、「家族とは共感し得ない人間たちが同じ屋根の下に集まっている所」なんですよね。そのなかで、どう生きていくか。色々考えさせられました。

「モンド」
モンド ~海をみたことがなかった少年~ [DVD]

1995年/フランス/監督・脚本:トニー・ガトリフ/原作:ル・クレジオ/出演:オヴィデュー・バラン、フィリップ・プティ、ピエレット・フェシュ、シャーラ・アーラム


主人公の男の子がむちゃくちゃ美少年で可愛くて、悶えました・・vv
スカパーの映画チャンネルのHPに書いてあったあらすじで既にキュゥーンvv

 
少年モンドは、ある日どこからともなく南仏ニースにやってきて、気づいた時には町に馴染んでいた。自然とたわむれる日々を過ごしながら、気に入った人がいると「僕を養子にしてくれる?」と無邪気に尋ねるモンド。


わ、わたしと一緒に行こう!!私を選んでっ!
や、あの笑顔は犯罪的です。そう言われて誰も怒らなかったしな。むしろつられて笑顔になってました。

モンドをとりまく自然描写の表現法がすごかったです。詩的、つーか、詩でしたね(見れば分かります。笑)。
もう、ものすごく好みの映像でした。フランス映画~って感じです。

ちなみに、「モンド(現題:Monde)」とは、フランス語の「世界(monde)」と同じ音なのだそうです。それを踏まえた上で見ると、とても感慨深いものがあります。
「パピヨンの贈りもの」
パピヨンの贈りもの [DVD]

2002年/フランス/監督・脚本:フィリップ・ミュイル/出演:ミシェル・セロー、クレール・ブアニッシュ、ナドゥ・ディウ、フランソワーズ・ミショー

同期の友人のお母様が、「水玉さんはこういうのお好きかしら・・・男の子じゃないんだけど」と言って下さったDVD。
や、だから誤解だって!子供映画好きだけど、別に少年に限らないんですって!女の子も好きなんですってば。

息子の死以来、蝶を集め続ける老人と、同じアパートに住む母親と二人暮しの女の子が、二人で山にヨーロッパで一番美しいとされる蝶“イザベル”を探しに行く物語。
老人と少女が対等に真剣勝負で対峙するのが、とてもよかったです。
年齢の差を超えて、人間同士の勝負でした。
見てて腹が立つことはたくさんありましたけど・・・
老人に嘘をついて、無理矢理山についていく女の子ですが、街では突然いなくなった女の子は誘拐されたのだと大変な騒ぎになるわけです。
女の子に振り回される老人を気の毒に思いながら見てましたが、どうやらそうとも言い切れなかったようですね。
老人のアパートの秘密の部屋の中がとても綺麗でした。でも、維持が大変そう。
「世界でいちばん不運で幸せな私」
世界でいちばん不運で幸せな私 [DVD]

2004年/フランス/監督:ヤン・サミュエル/出演:ギョーム・カネ、 マリオン・コティヤール、 チボー・ヴェルアーゲ

PG扱いである意味は、すぐに分かりました。
主人公のジュリアンとソフィーは幼馴染。あるとき、二人で始めたゲームが人生に大きく関わることになってしまう。
そのゲームとは、ジュリアンの幼くして失くした母親からもらった宝物、カルーセルの缶を持ったほうが「のる?のらない?」と聞いたとき、「のる!」と言うとそれがどんな要求であってもやり遂げること。
大人になるにつれて、その要求がどんどんエスカレートしていくのですが。
二人にとって不運だったのは、ゲームのせいで、お互いを愛してるという言葉ですらも信憑性を失ってしまったこと。

とりあえず、大きな試みの映画だったなぁ、と思いました。
ここまで徹底したことに、とりあえず乾杯。
正直、賛否両論の映画だとは思ったのですが、この映画は道徳的概念がどうとか、そういうものを総て取り払った状態で作ってみたものだと思います。
そういう意味では、本当に凄い映画だと思いました。
ラストまで突っ走ってましたものね。
多分、大抵の方が引いちゃうと思います(笑)。私も引きまくりながら見てましたもの。
道徳的にみれば、相当ひどい映画です。でも、芸術点で見れば、映画として凄い作品であることには変わりないですね。
映画を“作品”として見ることができる方に、この映画をオススメします。
こういう映画もあるのかという可能性を感じさせられます。


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