「世界でいちばん不運で幸せな私」
![世界でいちばん不運で幸せな私 [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51vu4bF-zfL._SL160_.jpg)
2004年/フランス/監督:ヤン・サミュエル/出演:ギョーム・カネ、 マリオン・コティヤール、 チボー・ヴェルアーゲ
PG扱いである意味は、すぐに分かりました。
主人公のジュリアンとソフィーは幼馴染。あるとき、二人で始めたゲームが人生に大きく関わることになってしまう。
そのゲームとは、ジュリアンの幼くして失くした母親からもらった宝物、カルーセルの缶を持ったほうが「のる?のらない?」と聞いたとき、「のる!」と言うとそれがどんな要求であってもやり遂げること。
大人になるにつれて、その要求がどんどんエスカレートしていくのですが。
二人にとって不運だったのは、ゲームのせいで、お互いを愛してるという言葉ですらも信憑性を失ってしまったこと。
とりあえず、大きな試みの映画だったなぁ、と思いました。
ここまで徹底したことに、とりあえず乾杯。
正直、賛否両論の映画だとは思ったのですが、この映画は道徳的概念がどうとか、そういうものを総て取り払った状態で作ってみたものだと思います。
そういう意味では、本当に凄い映画だと思いました。
ラストまで突っ走ってましたものね。
多分、大抵の方が引いちゃうと思います(笑)。私も引きまくりながら見てましたもの。
道徳的にみれば、相当ひどい映画です。でも、芸術点で見れば、映画として凄い作品であることには変わりないですね。
映画を“作品”として見ることができる方に、この映画をオススメします。
こういう映画もあるのかという可能性を感じさせられます。