忍者ブログ
映画・舞台・本の感想記録。さて、どの夢を見ようかな。
[230] [229] [228] [227] [226] [225] [224] [223] [222] [221] [220]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「風が吹くまま」
風が吹くまま [DVD]

1999/フランス・イラン/監督・脚本・編集:アッバス・キアロスタミ/出演:ベーザード・ドーラニー、シアダレ村の人々

珍しい葬式の取材のため、山奥の村にやってきたTVクルー。
瀕死の状態のお婆さんの死を待ちながら、村に滞在するのですが、お婆さんは中々死なない。

日常的にルーティン的に進んでいく中で、主人公のTVクルーの男性の心情が少しずつ変化していくのが伝わってきます。
仕事のために、苛立ちを隠せない気持ちと、村の人たちとの交流の中で、少しずつ彼らを好きになってる気持ちと。
死を待つ自分の浅ましさと。

「桜桃の味」もキアロスタミ監督の映画ですが、死を扱うことによって生の輝きを見せるという意味で、テーマが同じなのかな。
私たちは忙しすぎて、生きることを楽しむことを忘れてる。
ラスト近くのお医者さんの言葉が、すごく胸を打ちます。

淡々とした映画ですが、会話がとても面白いし、風景がとても綺麗で飽きません。
井戸を掘る男性(最後まで顔が出てこない!)との会話が絶妙でした。
初対面でああいう気の利いた会話ができるのって凄いなぁ!

テーマの扱い方が、ハリウッドよりは日本映画に近い感じがします。
イマジカの“POINT OF VIEW”によると、この監督さんは小津安二郎監督のファンなんですって。へぇ~~
PR


忍者ブログ [PR]
新潮文庫の100冊 2010
読書記録
プロフィール
HN:
水玉
性別:
女性
ブログ内検索
メールフォーム