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映画・舞台・本の感想記録。さて、どの夢を見ようかな。
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「モモ」
モモ [DVD]
1986/西ドイツ・イタリア/監督:ヨハネス・シャーフ/原作:ミヒャエル・エンデ/出演:ラドスト・ボーケル、ジョン・ヒューストン、レオポルド・トリエステ、マリオ・アドルフ

ミヒャエル・エンデの世界的有名な児童文学の映画化。
原作は未読ですが、1度読んでみたかった。
ですがこれ、多分本で読む方が断然面白そうですねぇ。本だったら夢中になりそう。
やっぱりファンタジーはどうしても想像力で補う必要性があるようです。実際に映像にするのは難しい。
まぁ、1986年という製作年を考えても、充分映画としては上手くできていると思いますよ。(上から目線だなおい)

物語自体はとても楽しかったし、何といってもモモが可愛かった*
人の話を嫌がらずにきちんと聞くモモは誰からも好かれ、正体不明であるにもかかわらず、町はモモを受け入れます。
人々の時間を盗む時間どろぼうたち。
彼らが盗んだ、彼らによると“ムダ”な時間を失った人々は、とても不幸そう。
ううむ、急成長した日本のような国は、皆彼らのような顔をしていたのかもしれません。勿論今もね。
何が人間にとって大切なのか、どんな時間が人を幸せにするのか。
モモは人々にそれを教えてくれます。
モモに出会えた私たちは、モモの笑顔をしっかり焼きつけて、忘れないようにしなきゃ、ですね。
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「その夜明け、嘘」

2008/舞台/脚本・演出:福原充則/出演:宮崎あおい、吉本菜穂子、六角精児
公式ページ:ttp://www.sonoyoake.com/

TBSチャンネルにて鑑賞。
青山円形劇場という、特殊な形状の舞台で3人だけで行われた舞台。
目の前で観たらきっと、凄かったんでしょうねぇ。
映像だと、演出による空気が伝わりにくいのと、ちょっと客観的になっちゃうとこが残念なとこですね。
それでも、見逃した舞台を観れるのは嬉しい。ケーブル万歳☆

真夜中、担当の編集さんから逃げ続ける漫画家とアシスタント。
締め切りは、明日・・・。
自転車を走らせているとアイデアが浮かぶのだという漫画家につきあって、夜の環状線をチャリで走り続ける。
妄想が入り混じり、どれが漫画の構想でどれが現実なのか、それとも過去なのか、よく分からなくなってくる。

疾走するチャリで、現実から逃げようというのか。
スピード感と迫ってくる感がすごく感じられる舞台でした。

いやしかし・・・あの距離で宮崎あおいの可愛さが観れたら本当、いいなぁ。羨ましい。
「クレールの刺繍」
クレールの刺繍 [DVD]
2004/フランス/監督:エレオノール・フォーシェ/出演:ローラ・ネマルク、アリアンヌ・アスカリッド、ジャッキー・ベロワイエ

望まぬ妊娠をしたクレールは、匿名出産という形をとることにした。しかし、体力を使う仕事は辞めなければならず、妊娠の事実を家族にも秘密にしたままなので、クレールの心は大きくなるおなかと比例して、不安でいっぱいになる。

クレールの新しい勤め先である刺繍のアトリエの女主人。息子を事故で亡くしたばかりの彼女だけが、クレールの秘密に気づくのです。

フランス映画らしい、直接的な説明のない、口数の少ない映画でした。そしてとにかく映像美!繊細な刺繍ができていく様が、本当にキレイで感動しましたよー。
映画の雰囲気としても、扱うテーマとしてもとても好きでした。
一針一針、注意深く針を進めていく刺繍と、模様のように繋がっていく生命の連鎖と。

それにしても、クレールの家族が誰一人として妊娠に気づかなかったのが不思議!気づいてて何も言わなかったのかなぁ?
弟くんの「太ったね」っていうのは子供だからしょうがないとしても、母親は気づくでしょー!
そういう家族構成的なものにも、意味があったのかもしれない?
「プロポーズ」
プロポーズ [DVD]

1999/アメリカ/製作総指揮:クリス・オドネル/監督:監督:ゲイリー・シニョール/出演:クリス・オドネル、レニー・ゼルウィガー、マライア・キャリー、ブルック・シールズ、メアリー・シェルトン、ハル・ホルブルック、ジェームズ・クロムウェル、アーティー・ラング、エドワード・アズナー、ピーター・ユスチノフ、キャサリン・タウン、レベッカ・クロス、ステイシー・エドワーズ

一人の女に縛られるのを嫌い、野生馬でいたいと願うジミー。
彼女と付き合って3年目の彼は、ついに結婚を決意するが、本当は結婚したくないのがバレバレのひどいプロポーズをし、断れてしまう。
そんなとき祖父が亡くなり、莫大な遺産相続の条件が“結婚すること”。タイムリミットは、30歳の誕生日まで。
それを知って、ジミーは絶望する。だって、彼の誕生日は明日!
ジミーが遺産相続できない場合、祖父の持つ会社も売り払われ、従業員たちは路頭に迷ってしまう。そんなわけで、友人・弁護士、総出でジミーの結婚相手を探す羽目に。

DVDのパッケージを見たら想像できるでしょうが(笑)、コメディです。
男の人にとっての結婚って、足枷でしかないんでしょうかね。
アメリカの男性だし、10年前の映画ということもあって、現在の日本の男子とはまた、結婚観は違うのでしょうが。
結婚式のシーンの度に、馬がカウボーイの投げ縄で捕まっていく映像が入り、ウケました。

面白かったです。
バスター・キートンの傑作喜劇「セブン・チャンス」のリメイクだそうです。元の映画を知らないのですが、今回の映画のジミーはセブンどころか・・・どんだけ断られ続けたことか・・(笑)。
女性にとっては失礼極まりない男だけど、楽しく見れました。充分仕返しされてましたしね、映画の中で!

結婚したくなる と は 言わないけど、男って可愛いな、と思えるおバカ映画ですね(笑)。牧師さんがステキ!
花嫁候補になった元カノの一人に、マライア・キャリーがいました。
似てるけど、本人・・・だよね?と思いながら観てたんですが、やっぱり本人でしたね。

そういえば、マスタングって野生馬って意味だったんですね。思わずハガレンを思いだしましたが・・・え、由来はそれ(笑)?
「怪童丸」
怪童丸/KAIDOHMARU [DVD]
2001/日本/アニメーション/IG PLUS/監督・脚本:若林漢ニ/出演(声):斎賀みつき、森久保祥太郎、日野由利加、折笠愛

平安時代、怨霊が貴族の世に翳りを見せる時代。陰謀渦巻く中で、人の心が生み出したゆがみが、世の中を闇に引きずり込んでいく。

中身を全然知らずに、タイトルと絵だけでケーブルで録画予約して観たのですが、超ツボ!!!
でもちょっと、マニアックですね。私は平安時代も全然イケる歴女(笑)なので、ある程度の知識はあったんですが、それがなければ一体何の話なんだか、世界観がまるっきり掴めなかったでしょう。
短い物語で、伝説を基に作られているので、説明不足な点も多々。

でも、私も最後まで気づきませんでした。
主人公があの人だったいうことに。

坂田公時。
どっかで聞いたことあるな、銀魂か?と思って調べてみたら。



♪ま~さかり かーついだ

あの人でした。熊に跨って馬の稽古してたあのおかっぱで赤い前掛けの少年じゃねーか!!

歌舞伎で登場するこの少年の名が、「怪童丸」。
うわあああ、そりゃツボな世界なはずだ!

このアニメでは、公時が少女であるという設定で、そのことが比較的早い段階で明かされます。足柄山で金太郎を拾い、金太郎を含む四天王と共にその後数々の伝説を残す、源頼光。らいこう、と読むんですね。よりみつだと思ってた。らいこうの方がカッコイイ!
頼光との、恋とも主従とも知れぬ絆の正体も、その曖昧さゆえに、妙に色っぽい。
公時のKY発言での妙な間合いも凄く好きです(笑)。あの間、神だと思う(笑)!!

あの時代が好きな私としては、登場人物に相当心躍ったんですけどね(笑)。茨木童子の正体に相当キュキュンってきました。や、まぁ、妥当か。あ、そうそう。後で調べたところ、茨木童子は相当美少年だったようですね!折笠さんであの姿で美少年っ!た、たまりませんよ。



平安時代というのは、恋や歌ばかりの平和な時代かというと、そういうわけではない。寧ろ、自らの権勢を誇るために、武力の代わりに陰謀で人を引き摺り下ろす。暗殺も多い、見えない部分での影が多い時代です。それゆえに京には恨みが蔓延し、怨霊がはびこる。
そして、疫病などは怨霊のせいだと信じられ、悪霊を退治する陰陽道が栄えたわけです。
このアニメは道長が全盛期のようですが、藤原道長という人の悪どさは凄い(アニメ内での説明はないですが)。本来なら摂政などに就けるはずもない五男坊なのに、兄さん達が次々とお亡くなりに。ラッキーだったんかもしれんけど。真相は闇の中・・・
この人のイメージを悪くしてるのは、この歌でしょうね(笑)。

この世をば わが世ぞと思ふ 望月の 欠けたることの なしと思えば

すっごい意訳すると、
世界はオレのもんだぜ、アーッハッハッハ!
って感じ?何でも思い通りだぜ!
つか、完璧に覚えてた自分にビックリだぜ!

勿論、この歌は当時のライバルが書いた資料から出てきたものだから、どこまで本当か分からないですけどね。牽制や皮肉でわざとイヤな言い方で言ったのかもしれないし。

この時代の魅力的なところは、こういう光と影の部分でしょう。
華やかに見えるけど、その裏には闇がある。その闇の部分を魅力的に描いた作品でした。人の心の脆さ、恨みの深さ。感情の揺れ。
ほっ、やっと「怪童丸」に戻りましたね(笑)。

絵も、好き嫌いは別れそうですが、個人的には儚さを思わせる色合いの淡さや線の細さが凄くツボでした。

ラストはちょっと曖昧で、色んな風にとれるような気もするんですが、それゆえに、後に残る作品ですね。
かなり彼らの伝説について調べてしまった・・・(笑)。


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