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映画・舞台・本の感想記録。さて、どの夢を見ようかな。
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「からっぽの湖」


2008年/舞台/AGAPEstore/作:桝野幸宏/演出:G2/出演:松尾貴史、片桐仁、坂田聡、管原永二、ぼくもとさきこ、久保酎吉、田中美里

鄙びた田舎にある野口湖が舞台。客席がある場所が湖なんですね。20年前に目撃されたノッシーという未確認生物を巡って、登場人物たちの色んな事情が飛び交う。
見易い舞台でした。腹抱えて笑うほどの爆笑はないけど、笑いあり、しんみりとする場面ありで、かなり惹きこまれましたよ。
全体的な感想として、難しくなく、見易い舞台だなーと思いました。良い意味ですよ*
私は松尾さんが好きなんですけど、観客の多くはどうやらラーメンズの片桐さんがお目当てらしい。
ラーメンズのライブって行ったことないんですが、かなり凄いらしいですね。
舞台の上ではひときわ目立ってた片桐さん。足の形に惹かれました(フェチ?笑)。確かにカッコ良かった。
松尾さんの軽いフットワークもすごいステキでしたvテレビで見ると、頭の良い方だなーと思いますけど、舞台の上では本当、さらに不思議で強いオーラが出ます。

幾度かアドリブがあったように思うのは、私だけ?
坂田さんのツッコミ、というか対応が素早くて凄かったです。それとも、あれはああいうネタなのかなぁ。
まぁ、あんまり笑う箇所ではない上、全く内容に関係ないので一つだけネタバレ。(アドリブとは関係ないです)
「社長の息子でも一社員から始めてもらうからな!バカな社長は息子を最初から役付きにして、社員から不信感を抱かれるものだ。」的な台詞があったのですが。

えー、それはどこの会社のことですかね(笑)?うちの会社のジュニアは最初から役員
うちの会社、潰れかけてますが、何か?
うちの社長にあの台詞、聞かせてやりたいぜ・・・
と思わずニヤリとしてしまいました。
同じ会場にいた、うちの会社の同期二人も、多分ニヤリとしていたことでしょう。
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「バッド・エデュケーション」
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2005/スペイン/監督・製作・脚本:ペドロ・アルモドバル/出演:ガエル・ガルシア・ベルナル、フェレ・マルティネス、ハビエル・カマラ、ルイス・オマール、ダニエル・ヒメネス・カチョ、ナチョ・ペレス、ラウル・ガルシア・フォルネイロ

公式サイト:ttp://www.gaga.ne.jp/badeducation/

ペドロ・アルモドバル監督作品を見るのは、2作目。「トーク・トゥ・ハー」のときも、変わった映画を撮る人だと思ってましたが、これは本当にすごい!!!この人すごい!!!
同性愛の話ですが、全く嫌悪感はないです。萌えという感じもない。いや、私はあった、けど(笑)。妄想ではない同性愛で、こんなにスルリと受け入れられるものなんだなー、と思いましたよ。や、人に、よる、かもしれませんけど(笑)?

映画監督として既に名が売れているエンリケのもとに、元同級生のイグナシオが訪ねてくる。俳優志望の彼は、自分達の少年時代を書いたという脚本を手に、映画を作るときには役をくれとエンリケに頼み込む。
その脚本は、エンリケとイグナシオが深く結びついていた少年時代の愛が描かれており、エンリケは脚本に惹かれて映画化を決心する。だが、一方でエンリケは、自分の知る少年時代のイグナシオと現在の彼との違和感を感じる。
脚本、というか映画の進め方がすごい上手いですね。すごく興味を惹きつけられるよう、できてる。
見始めると、先が気になって気になって仕方ありませんでした。
うっかり、夜中に見始めてしまったせいで、途中で止めることになってしまい、その日の夜から次の日の日中から、続きのことばっかり考えてましたもの。
エンリケの「そろそろ、お互い本音を語ろうじゃないか」という台詞のところで止めたからさー、一体本音がどうだったのか、気になって気になって。しかも、イグナシオの身体をじっくり眺めた後ですよ(笑)!何が起こるの、それから!
つうか、そんなことを仕事中に妄想してたのか・・・
妄想=勝手に頭に浮かぶもの
しょうがない、うん(笑)。

少年時代のイグナシオが可愛かったですvつか、声が。聖歌隊だったのですが、彼の声はマノロ神父でなくても興奮しますよ。
マノロ神父の表情が本当に犯罪的で、怖かった(笑)。あんな顔で街歩いてたら、タイホされるよ!
「サージェント・ペッパー ぼくの友達」
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2004/ドイツ/監督:サンドラ・ネットルベック/出演:ウルリク・トムセン、ヨハンナ・テア・スティーゲ、カロリン・プライン、ニール・レナート・トーマス、クレオ(犬)

動物と子供という、最強コンビの萌え映画(笑)。
さらにドイツ子供映画らしい、子供の目線からの視点に、キュンとなります。

人間でいたくないフェリックス(6歳)は、いつもトラの着ぐるみを着て生活しています。人間の友達を作らない、学校にも行きたくない。
ある日、庭でサージェント・ペッパーという、言葉を話す犬と出会います。実はペッパーは前の飼い主と死に別れ、前の飼い主が莫大な財産を全てペッパーに残したため、前の飼い主の強欲な子供たちに追われていたのです。
ついに捕まったペッパー、フェリックスとお姉ちゃんのフェリシアが救出に向かいます!

話は単純で、コメディ要素の詰まった、ファミリー映画です。
とにかく、フェリックスが可愛いんですよぅ~vv観ながら、「ちょっとっ!」「うっわ、可愛すぎ!」ってブツブツブツブツ言ってましたもの。悶えた~(笑)。
あの子に上目遣いで見られたら、何でもやってあげたくなりそうです。
つか、トラの着ぐるみは、反則だろう!!可愛いぜ、ちくしょう!!

疲れたときに、観て癒されたい作品です。
「カフカの「城」」
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1997/オーストリア/監督:ミヒャエル・ハネケ/原作:フランツ・カフカ/出演:ウルリッヒ・ミューエ、スザンヌ・ロタール、フランク・ギーリング、フェリックス・アイトナー、ニコラウス・パリラ

何と評価の難しい映画でしょうか!
フランツ・カフカの原作を読んでいる方には、その忠実ゆえにすごく好評らしいです。
でも、私は読んでいないので、純粋に映画作品として見ました。とにかく、変な作品!

城に招かれて測量技師としてやってきた「K」。でも、城から正式な命令がないまま、“測量技師を呼んだのは手違い”だったと村長から言われる。城に足を運ぼうとしても、霧が濃くて城に辿り着く道がみつからない、連絡方法は伝達係の青年のみ。それなのに彼が持ってくる伝達はいつも決定的ではなく、Kが伝達係に頼んだ言伝は、「伝えることが出来なかった」というもの。
酒場によく来るという城の当主と直接会おうとしても、何らかの邪魔が入っていつも実現しない。
また、Kの助手の二人が不思議。
古くからのKの助手だったと言っているけど、名前も知らなかったし、最後の方で、Kがこの村で出会った恋人フリーダの幼馴染だということが判明する。や、Kは遠くから初めてこの村に来たはずですけど・・・そんな偶然があるでしょうか。
村の人に城について聞いても、とにかく曖昧な答えしか返ってこない。
主人公といっしょにイライラする物語です(笑)。
とにかく、助手二人がウザい!どう見ても大人なのに、5歳の子供みたいな言動。あの二人が、主人公と私のイライラをどれだけ逆撫でしたことか(笑)。
こういう物語を映画として表現できるハネケ監督はすごいなー、と思いました。やっぱりこの方の鬼才ぶりはただごとではないようです。

追い込まれ、追い込まれ、どんどんイライラが募る主人公。
こんな物語で、最後はどうなるかと思うでしょう?
(ネタバレ反転↓)
カフカの「城」という作品は、未完であるとは知っていました。



本当に何の解決もなくプッツリ切れるとは思わなかった!!忠実すぎ!!
ふっつーに物語の途中で、突然暗転して、「カフカの草稿はここで終わっている。」ですよ。
ちょっとー!このモヤモヤはどうしてくれんのよ!
結局、「城」って何だったの、測量技師はどうなったの?!
オリジナルストーリーでいいから終わらせてくれるものだと信じていたのに!
(原作読んでないから納得したのに~!)
あの潔さに本当、驚きました。こんな前代未聞の作品、難しくて評価できないよ(笑)!
「ちょっと!」と思いましたが、かなり新鮮でした。私は、この潔さ、好きですね。

原作を愛していらっしゃるのでしょう。
この映画は、あくまでもカフカの「城」であって、ハネケの「城」ではないわけです。
「リトル・ランナー」
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2004/カナダ/監督・脚本:マイケル・マッゴーワン/アダム・ブッチャー、キャンベル・スコット、ゴードン・ピンセント、ジェニファー・ティリー、タマラ・ホープ、シャウナ・マクドナルド

公式ページ:ttp://c.gyao.jp/movie/little-runner/

父親は戦死、母親は病床。
カトリック学校に通うラルフ少年は、タバコや性に興味津々の問題児(この場合、カトリック学校だからだと思いますよ)。
あるとき、入院中の母親が意識不明になり、奇跡が起きないと助からないと言われたラルフは、“奇跡を起こせば母は起きるかもしれない”という希望を持つ。
彼が選んだ奇跡とは、マラソン経験全くなしのラルフ少年が、ボストンマラソンで優勝すること。優勝すると母親はきっと起きると信じて、自分は必ず奇跡を起こせるのだと信じて、ラルフ少年は走ります。

奇跡を起こせば母親は起きるなんて、ムチャクチャです。
それでも一途に信じたラルフ少年に、胸が締め付けられました。
彼は、奇跡の難しさを分かってる。絶対に無理なことを、彼は信じることで可能にしようとしてる。
もしかしたら、彼が奇跡を起こしたら、神様も奇跡を起こしてくれるんじゃないか、と思えるほど。それだけ、彼の信念は強い。
予告見るだけで、今でも泣けます。頑張れ、走れ、ラルフ!!

後半は感動シーンなのですが、前半は問題児ラルフのおバカでエロいコメディです。
プールの事件のときの、「プールの構造が問題なんです。」という言い訳に笑いました。
笑って泣ける、愛おしい作品です。


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