「チョコレート」
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2001/アメリカ/監督:マーク・フォスター/出演:ハル・ベリー、ビリー・ボブ・ソーントン、ヒース・レジャー、ピーター・ボイル
ハル・ベリーが黒人女性として初めてアカデミー最優秀主演女優賞を受賞した作品。
凹んだ・・・
超凹みました。
最初から最期まで、重苦しい映画でした。
深夜の地上波でやってたのを録画したやつだったので、多分少し編集してあったのでしょう。全部を見たら、もっと凹んでいたかもしれません。
でも、私が見た分だけでも、相当伝わってきました。
ネタバレなくしては語れない作品なので、ちょっと隠します。
(ネタバレ反転↓)
アメリカの片田舎、差別が固く残る地域が舞台と思われます。
レティシアの元旦那が何をして死刑になったのか、それすらもちょっと差別の色が臭いますね。本当のところは、語られませんが。。
死刑のシーンも辛かったですが、主人公の男性の息子の自殺シーンも壮絶でした。き、きっつー・・・
息子を失い、レティシアに惹かれはじめる主人公のハンクは、少しずつ変わっていきます。黒人に対する態度も変わってきます。
一方、親切なハンクに惹かれるレティシアの心情はどうか。
ラストで、ハンクが自分の旦那の死刑に立ち合った刑務官だったことを知り、大きな衝撃を受けながらも、ハンクに寄り添っていく。
ハンクはレティシアを守るために、自分の父親を施設に入れてしまいました。でも、差別が残っているのは、父親だけなのか。
ハンクの心の底にも、刷り込まれた差別の心が残っているような気がします。それは、彼のやり方や細かな言動から感じられるような・・・
レティシアは、それに気づきながらも、ハンクに寄り添っていく。
死刑になった元旦那が描いた絵を握り締めながらハンクの隣に座るレティシアの冷え切った心情を思うと、何ともいえない気持ちになります。
原題は、「MONSTER'S BALL」(怪物の舞踏会)。
怪物が潜んでいるのは、誰の心なのか。
人間の業は深いです。PR