映画・舞台・本の感想記録。さて、どの夢を見ようかな。
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「キャラバン」
![]() 1999年/フランス・ネパール・イギリス・スイス/監督:エリック・ヴァリ/出演:ツェリン・ロンドゥップ、カルマ・ワンギャル、グルゴン・キャップ “ある伝説的な長老が子供の頃の物語”ということで語られた物語。 ヒマラヤのキャラバンを率いる長老ティンレ。事故で長男を失い、幼い孫のパサンに次期長老の期待を寄せる。年老いたティンレと幼いパサンに、周囲は不安一色。一方、長男の親友だったカルマはティンレのやり方に異を唱え、村の若者を連れてキャラバンに出発してしまう。 占いをし、神の、山の声を聞こうとするティンレと、現実的な考えをする若者カルマ。時代の移り変わりでしょうね。 ティンレのやり方は強引で、頑固なおじいちゃんそのもの。 僧院へ入れた息子を強引にキャラバンに連れて行こうとしたり、意地のために、老人と子供ばかりのキャラバンに危険なルートを選んだり。 それでもティンレのカリスマ性は村人と山を従わせるのです。 最初はティンレに嫌悪感を抱いていた私も、見ているうちに、彼を認めざるを得なくなりました。 彼は、間違いなく長老の器だったのでしょう。 ティンレに反発する若者カルマがすっごいカッコ良かったです。ときめきました。カルマもまた、ティンレとは違う魅力を持つ器なのでしょうね。 そして、何より山々の風景の美しさ。空や湖の青が、空気が澄んでることを思わせる感じです。ヤクと、民族衣装と山と空。すごく素敵でした。 音楽がまたすごく素敵でしたー! ラマ僧のお経に、女声コーラスが重なる主題歌。聞いたときにもう、ゾワリとしました・・!サントラCDあったらしいんですが、もう廃盤らしいです。 PR
「純愛中毒」
![]() 2002年/韓国/監督:パク・ヨンフン/出演:イ・ビョンホン 、イ・ミヨン 、イ・オル 、パク・ソニョン 同期の子を“イ・ビョンホン恐怖症”にした映画です(笑)。実は、その子に映画の詳細(ネタバレも全部)聞いた後に見たので、展開に対する驚きなんかはありませんでした。ていうか、ネタバレを聞いて、すっごい興味津々に見たんですが・・・ ごめんなさい、同期よ。私にはイの怖さは分かりませんでした。 「え、どこ?どこで怖かったの?」って聞きましたもの。 何も知らずに見たら、違ったかもしれませんね。どちらにしても、演技力がすごいっていうことです。 とりあえず、予備知識なしに見ることをオススメします。 とても面白かったです。よく出来たお話ですよ。
「水平線ホテル」
2005年/劇団M・O・P/作・演出:マキノノゾミ/出演:キムラ緑子,三上市朗,小市慢太郎,林英世,酒井高陽,岡森諦(扉座) スカパーで見ました。三上市朗氏と小市慢太郎氏が目当てです(言っちゃうぜ!)。 キムラ緑子さん演じるホテルオーナー、アンナの壮大な復讐劇です。ホテル内にスパイがいるということで、秘密警察にホテルに客ごと閉じ込められて、一人一人尋問されていきます。 正統派舞台、といった感じでしょうか。 シュールさとかアドリブとかがあんまりない、もっと言えば暗喩さもないような、直球の舞台でした。すごく台本(ストーリー)がしっかりしているんですね。小説で原作とかありそうな感じ(ないと思いますが)。 どこからどこまでがアンナが描いた復讐劇なのでしょう。 あれって、観客も騙されたんですよね?そうよね? 最初に思っていた以上に深刻な問題まで持ち上がって、かなり真剣に見てしまいました。 最後のあのニュースを聞いた瞬間、二人は顔を見合わせてどう思ったのでしょう。 人生の苦しさからは、逃れられないものなのか。
「俺たちは志士じゃない」
![]() 舞台/1994年/演劇集団キャラメルボックス/作:成井豊+真柴あずき/出演:岡田達也、今井義博、西川浩幸、細見大輔、佐々木蔵之介(惑星ピスタチオ) スカパーで見ました。惑星ピスタチオ(佐々木蔵之介が所属していた劇団)との共演と書いてあるのを見て、大興奮☆しかも、1994年だなんて、相当若いじゃないですか!即、録画予約です。 2006年にも、新版として上演されてます。 舞台は幕末。新撰組を抜けようと逃げ出した二人が、うっかり坂本竜馬と中岡慎太郎に間違えられて、岩国藩邸に迎え入れられるのですが、逃げる機会を失ってどんどん深みにはまっていきます。 やー、普通に面白かったです。重すぎず、サラリと楽しく見れる舞台でした。ピスタチオと、上手くコラボしてましたね。両方の良さが見れた感じです。海老ネタに、もう・・(笑)!あれは2006年版にはないでしょうね。 若き日の佐々木蔵之介、あんまり今と変わりないですね(笑)。舞台の彼は素敵です。背が高いだけで笑えるんですが(笑)。 上川隆也も出ていたようなのですが、一体どこに・・・新撰組の中にいたのかしら。
「ドリーマーズ」
![]() 2003/イギリス・フランス・イタリア/監督:ベルナルド・ベルトルッチ/出演:マイケル・ピット 、エヴァ・グリーン 、ルイ・ガレル 、ロバン・ルヌーチ 、アンナ・チャンセラー 久しぶりに感想を書く映画が18禁っていうのもどうかと思いますけど。フランス映画らしい映画で、私は好きです。やー、好みは別れるかなぁ・・・。あの双子から、ジャン・コクトーの「恐るべき子供たち」を思い出していたのですが、監督さんの意図として、それはあったようですね。 映画オタクの青年マシューが出会う、一卵性双生児のイザベル(姉)とテオ(弟)。マシューの目を通して、双子の異常な潔癖さと子供のような純粋さを垣間見ます。 偶然マシューがその瞬間を目撃する立場になってしまっただけで、マシューの存在が彼らをかき回すほど大きかったわけではない。 マシューはきっかけの一つ。 どちらかというと、イザベルの望んだ世界だったのでしょうか。 テオは、マシューに少し影響されてるように見えましたね。 二人の映画クイズが楽しかったです。実際に答えられる問題はなかったのですが、あのマニアックさ・・・ステキすぎますv 映画に心酔して、本に囲まれて、外の世界を知らない双子たち。 なんとなく、自分と重ね合わせてしまうのかもしれませんね。 私の10代も、社会を知らず、本と妄想だけで生きてた。だから、テオの矛盾した純粋主義みたいなことも考えていたような気がする・・・ そして、その気持ちこそが正しいのだと思ってました。 大人になっても、今の自分の気持ちを忘れずにいたいと願っていたと思います。大人になるということは、何かを捨てるということだけではないのに。 だから、こんなに痛々しく、切なく感じてしまうのでしょうか。 そしてあの印象的なラスト! 一応言っておきますが、あくまで18禁映画ですので。 しかも普通ではない環境ですので。 や、びっくりしたら困るので、一応ね(笑)。 私は、あれは芸術の中で必要だと思うんですが、感じ方は人によって違うので。一般向けの映画ではありません。 |
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