忍者ブログ
映画・舞台・本の感想記録。さて、どの夢を見ようかな。
[41] [42] [43] [44] [45] [46] [47] [48] [49] [50] [51]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ」
ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ デラックス版 [DVD]

1998年/イギリス/監督:アナンド・タッカー/出演:エミリー・ワトソン、レイチェル・グリフィス、ジェイムズ・ブレイン、デビッド・モリシー、チャールズ・ダンス

見よう見ようと思いつつ、中々機会がなかったのですが、この度スカパーで放送されたので(やっぱり!笑)、やっと見ることができました。
実在の天才チェリスト、ジャクリーヌ・デュ・プレ。若くして亡くなり、神格化していた彼女の真実の姿を、実の姉と弟が描いた本、「風のジャクリーヌ―ある真実の物語」が原作です。

も、もう・・・
こんなにどっぷりハマった映画は久しぶりです!胸にどっしりズキーンときて、涙が止まりませんでした。
ヒラリーとジャッキー(ジャクリーヌ)の両方からの視点が描かれていたのが、良かった。両方の気持ちがすっごく伝わってきたから。先にヒラリー側を持ってくるのがまたニクイ。ヒラリー側から見たら、ただの我儘娘にしか見えなかったジャッキーが、ジャッキー側のストーリーになるや、その心理が見えてくる。
ジャッキーがチェロを頑張り始めた理由は、ヒラリーと一緒にいるためでした。そうだったなぁ、と後で思って切なくなりました。
冒頭で子供の頃の姉妹が海岸である女性から言われた言葉・・・
冒頭では何を言われたのか伏せてありましたが、それが明らかになったときに、その言葉の持つ重みがすごくずっしりときて、涙が溢れて止まりませんでした。

それにしても、ジャクリーヌ・デュ・プレのチェロ演奏はすごかったです。感情が溢れてくるようで、気持ちがかき乱されるようで。エロスさえ感じましたよ。感情豊かな彼女だからこそ、あの人生だったのでしょう。ヒラリーとジャクリーヌの愛は、普通の姉妹では考えられないような関係でしたが、彼女たちがお互いを想うやり方は、本当彼女たちだからこそなんだなぁ、と感じました。
PR
「あこがれ美しく燃え」
あこがれ美しく燃え [DVD]

1995 /スウェーデン・デンマーク/監督・脚本:ボー・ウィデルベルイ/出演:ユーハン・ヴィーデルベリ、マーリカ・ラーゲルクランツ、トーマス・フォン・ブレムセン、カリン・ハルト、ビョルン・キェルマン

タイトルは、卒業式などで歌う唱歌の一節らしいです。
美人教師と生徒の少年の不倫関係という、うーわーな設定の物語なんですが(笑)、“萌え”な話ではありませんでしたよ。そういうことで頭がいっぱいな思春期の少年が新任の美人教師のうなじなんがに欲情する姿さえも、いやらしいものではなくてむしろ潔癖さが見えるような。神格化するような視線というか。まだ、まっさらな少年ですから。
少年が女性教師に突然キスしたことから、二人の関係は泥沼不倫になるのですが、後に少年は彼女の夫とも親睦を深めていくことになります。
少年が成長していく青春ストーリーですね。憧れの視線で女性教師を見つめていた頃と、ラストとでは彼の表情がすごく違います。
やー、それにしても彼が裸の上にローブだけ着てる姿は色っぽかったです。子供みたいな彼が着てるから余計にアンバランスというか、似合わなくて色っぽいんですよね。あら、変態発言(笑)?
飛行機がすごく象徴的で、印象に残りました。あのエピソードが入ることで何かの区切りがあったような感覚を覚えます。

それにしても、この作品が遺作となった監督さん、主演の男の子はこの映画の監督さんの息子さんらしいです。自身の姿を投影したということなのでしょうか。思い入れがあったからこそ、息子に演じさせたのでしょうけども、親としてこの役の彼を見るのは複雑なのではないかと思うんですけどもー。そういうことを考えてしまうのは、野暮ですね(苦笑)。
「ピーター・パン」
ピーター・パン コレクターズ・エディション

2003年/アメリカ/監督:P.J.ホーガン/出演:ジェレミー・サンプター、ジェイソン・アイザックス、オリビア・ウィリアムズ、レイチェル・ハード=ウッド

これ、本当映画館で観たかったんですよね~ でも当時は原稿とやら(笑)で忙しくて観に行く暇がなかったんです、確か。
「ネバーランド」はこの映画よりも後ですよね?
うん、後でよかったと思います。私は先にネバーランドを観てしまっていたので、今回のピーター・パンを観るにつれ、ネバーランドでのあの台詞この台詞が思い出されて、そっちで涙してましたもの。。あの、「妖精は・・」の台詞とか。あの台詞に作者のどんな思いが込められていたか、とかを思い出しながら、締め付けられそうに切なくなりました。
なんか、ピーター・パンの物語を純粋に楽しんでなかったような・・・
キャスト見て初めて気がつきましたけど、フックとウェンディーのパパって同じ方が演じていらっしゃったんですね。そういえば、原作でもパパそっくりっていう描写があったような、なかったような・・・ウロ覚えです。名作劇場でも見たはずなんですが。ディズニーでも観たんだけどな。
フック船長がすごくカッコ良かったです!!
でも、何と言ってもピーター・パンがえらくカッコよかったですね。何だよその王様ちっくな座り方はよ!視線がやたら色っぽかったです。自分の色気に気づいてない永遠の少年・・・はぅっ。
ウェンディーとの淡い恋が、くすぐったくて恥ずかしくて仕方ありませんでした。か、かわいいよ~~!あの無自覚さがたまらない!きゅん!

やー、面白かったです。楽しく観れました。

だが、やっぱり思い出されるのは「ネバーランド」。
もう一度観たいな、あれ。DVD欲しい。
あの映画はほんとう、手放しでオススメしますよ!!

私は、自分の中のネバーランドを失わないために、絵を描く。
「パピヨンの贈りもの」
パピヨンの贈りもの [DVD]

2002年/フランス/監督・脚本:フィリップ・ミュイル/出演:ミシェル・セロー、クレール・ブアニッシュ、ナドゥ・ディウ、フランソワーズ・ミショー

同期の友人のお母様が、「水玉さんはこういうのお好きかしら・・・男の子じゃないんだけど」と言って下さったDVD。
や、だから誤解だって!子供映画好きだけど、別に少年に限らないんですって!女の子も好きなんですってば。

息子の死以来、蝶を集め続ける老人と、同じアパートに住む母親と二人暮しの女の子が、二人で山にヨーロッパで一番美しいとされる蝶“イザベル”を探しに行く物語。
老人と少女が対等に真剣勝負で対峙するのが、とてもよかったです。
年齢の差を超えて、人間同士の勝負でした。
見てて腹が立つことはたくさんありましたけど・・・
老人に嘘をついて、無理矢理山についていく女の子ですが、街では突然いなくなった女の子は誘拐されたのだと大変な騒ぎになるわけです。
女の子に振り回される老人を気の毒に思いながら見てましたが、どうやらそうとも言い切れなかったようですね。
老人のアパートの秘密の部屋の中がとても綺麗でした。でも、維持が大変そう。
「エーミールと探偵たち」
エーミールと探偵たち [DVD]

2001年/ドイツ/監督・脚本:フランツィスカ・ブッフ/原作:エーリヒ・ケストナー/出演:トビアス・レツラフ、アンニャ・ゾマヴィラ、ユーゲン・フォーゲル


泣きました。
好きすぎて。

うわーーん、ケストナー最高です!!!大好き!!

これは私のケストナー好きを知ってる同期の友人がWOWWOWで録画したものをくれたんですが、も、もう本当大感謝です!!ありがとう!ありがとう!

この作品、私は原作を読んだことがないのですが、ケストナーの書く作品に共通する「家族愛」「子供の正義」がしっかり描かれていて、震えるほど感動しました。子供たちの手で一大プロジェクトが成されるのもケストナー作品ならではですよね!あああん、もう、子供たちが愛しすぎます!
「飛ぶ教室」の映画同様、この作品も現代化されており、携帯電話が出てきたり、ラップ歌ったりします。原作を読んだことのある方は、別の作品として見た方がいいとのことですが。
時代が違えど、多少の雰囲気が違えど、やっぱりケストナーですよ・・・!
夫婦喧嘩が絶えない家の子、お金持ちでも親がほとんど家にいない子、兄弟が多く、貧しい子。
そして、父子家庭で失業中の父親を持つエーミール。
決して幸せな境遇とは言えない子供たちが、とてもいきいきとしてるんです。子供は子供の視点で親を愛し、心配しています。親のために何でもすると言い切るエーミール。
エーミールはやっと就職できた父親が、交通事故を起こして免許取り上げ処分になってしまったことで、父親のために免許証を入手しようと(もちろん犯罪です・・)します。でも、ベルリンに向かう列車で、悪い男にお金を騙し取られてしまい、エーミールとベルリンで会った探偵団の子供たちで、お金を取り戻そうと奮闘するストーリー。
探偵団の子供たちが、皆それぞれ個性があって楽しかったです。
牧師さんの家にホームステイという名目でベルリンに向かったエーミールの代わりに牧師さんの家でエーミールになりきるジプシーの言動がハラハラするわ可愛いわで大変でした(笑)。
ジプシーと牧師さんの息子の書いた説教が心に響きました。そしてそれを読んだ母親の牧師さんの反応にも。
最後のパパのプレゼントもすごい嬉しかったです。や、予想はつきましたけど、全部それに遣ってしまうなんて!生活は相変わらず厳しいはずなのにね。エーミールと父親の、お互いを見る目の暖かさを見てると、とても嬉しくなります。

ケストナーのすごさは、ワクワクする子供視点の冒険物語でありながら、子供たちが自分の置かれた立場をしっかり知っていて、その上で生き生きと自分なりの正義を貫こうとしているところですかね。
私たちだって子供時代を過ごしている。でも、それをいつの間にか忘れてしまっているんですよね。彼らの台詞にはっとさせられてしまう人も多いのではないでしょうか。

まぁ、この映画の最大のみどころは、探偵団たちの活躍でしょうね!子供だからこそ思いつく一大プロジェクト。最高にワクワクしました。

原作も読みたいです!


一つだけ気になるのは、(↓反転)
最初の方で古着を盗んで捕まった子、エーミールを逃がしてくれた子がどうなったのか・・・ていうか、普通にそのままベルリンへ向かうエーミールにびっくりしたんですけど(汗)。ま、まぁ目的があったから捕まるわけにはいかなかったんだろうけど、それでいいのか!?とちょっとツッコミたくなりました。あの子もいい子だったけど・・・あれきり映画には後日談も出てなくて、心配です。
「ドイツ最高の探偵を逮捕するわけにはいかないな!」の一言で盗みがチャラになったのもどうかと・・・


忍者ブログ [PR]
新潮文庫の100冊 2010
読書記録
プロフィール
HN:
水玉
性別:
女性
ブログ内検索
メールフォーム