忍者ブログ
映画・舞台・本の感想記録。さて、どの夢を見ようかな。
[37] [38] [39] [40] [41] [42] [43] [44] [45] [46] [47]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「永遠のマリア・カラス」
永遠のマリア・カラス [DVD]

2002年/イタリア・フランス・イギリス・ルーマニア・スペイン/監督:フランコ・ゼフィレッリ/出演:ファニー・アルダン 、ジェレミー・アイアンズ 、ジョーン・プロウライト 、ジェイ・ロダン 、ガブリエル・ガルコ

すごく良かったです!マリア・カラスという実在のオペラ歌手が声を失った後のストーリーです。ただ、これは実際の話というわけではないようですよ。
カルメンを演じるカラスの視線が色っぽくてドキドキしました。本当、これぞカルメンって感じでした。目で殺すってこういうことですね・・!

(ネタバレ反転↓)
若い頃の声で映像を作ることに、一度はすごく関心を魅かれたものの、すごく反発を示すようになったカラス。
今の音楽界では、若い頃の自分の声どころか、機械で修正しちゃってるんではないかと思うんですが(違ったらすみません)。
彼女の場合は、自分自身の若い頃の声。それでも、自分ではないって思っちゃうんですね。
それは、もっと年齢を重ねなくては分からないことかもしれません。
でも、彼女は、声が若い頃ほど出ないとしても、“今”の彼女を表現したいと願った。そういう彼女の姿は、彼女の親友である原作者にとっての希望だったのかもしれません。
歳を取った彼女は、そのときにしかない輝きを持っているはず。
そのことに気づいての、ラストの決断でしょう。
内面から出る“誇り”が彼女をとても美しくしてました。
PR
「恋はあせらず」

1994/香港/監督:ゴードン・チャン/出演:レスリー・チャン、レオン・カーフェイ

レスリー・チャン、レオン・カーフェイ主演。
一昔前のトレンディードラマを見てる感覚でした。私、こういうの好きみたいです。ドラマも、今のより10年前に観てたものの方がドキドキしながら見てた記憶がありますしね。
レオン・カーフェイが純朴な青年役で、とても可愛かったです。「おバカさん」と言われようがなんだろうが、ああいう一生懸命でひたむきな人の方が、私は好きです。
レスリーは、遊び人の役が本当によく似合います(笑)。危なっかしくて、かわいい人でした。ハラハラさせられるの!
私は、この映画は恋愛映画というよりも二人の友情物語のように見えましたね!ザ・青春って感じでとてもキュンキュンした映画でした☆
「名もなきアフリカの地で」
名もなきアフリカの地で

2001/ドイツ/監督・脚本:カロリーヌ・リンク/出演:ユリアーネ・ケーラー 、メラーブ・ニニッゼ 、レア・クルカ 、カロリーネ・エケルツ 、マティアス・ハービッヒ

すっごく、すっごく良かったです!アカデミー最優秀外国語作品賞で、雑誌やネットでの評価も高いことから、すごく興味があった作品だったのですが、これはすごい!!
監督さん、「点子ちゃんとアントン」の方だったんですね。画面の切り取り方がとても美しかったです。アフリカの広大さがすごくジーンとくる映像でした。
ナチス迫害からギリギリ逃れてアフリカの地へやってきた親子3人。アフリカでの生活の中で、それぞれが三様に変化していく様がとても興味深かったです。
私は、母親の心境に一番近いだろうなって思います。広大な大地の中で、悠々と暮らすアフリカの人々って、本当、神に近い存在に見える。人間というものが忘れてきた多くのものを思い出させてくれる気がします。
人見知りだったレギーナが伸び伸びと成長していく様が本当に見てて気持ちがいい。オウアとの深い繋がりがとても心に響きます。
すごく大切な作品です!これはもう、今まで見た映画の中でもかなりランキング上位ですよ!!
「チョコレート」
チョコレート [DVD]

2001/アメリカ/監督:マーク・フォスター/出演:ハル・ベリー、ビリー・ボブ・ソーントン、ヒース・レジャー、ピーター・ボイル

ハル・ベリーが黒人女性として初めてアカデミー最優秀主演女優賞を受賞した作品。
凹んだ・・・
超凹みました。
最初から最期まで、重苦しい映画でした。
深夜の地上波でやってたのを録画したやつだったので、多分少し編集してあったのでしょう。全部を見たら、もっと凹んでいたかもしれません。
でも、私が見た分だけでも、相当伝わってきました。
ネタバレなくしては語れない作品なので、ちょっと隠します。
(ネタバレ反転↓)
アメリカの片田舎、差別が固く残る地域が舞台と思われます。
レティシアの元旦那が何をして死刑になったのか、それすらもちょっと差別の色が臭いますね。本当のところは、語られませんが。。
死刑のシーンも辛かったですが、主人公の男性の息子の自殺シーンも壮絶でした。き、きっつー・・・
息子を失い、レティシアに惹かれはじめる主人公のハンクは、少しずつ変わっていきます。黒人に対する態度も変わってきます。
一方、親切なハンクに惹かれるレティシアの心情はどうか。
ラストで、ハンクが自分の旦那の死刑に立ち合った刑務官だったことを知り、大きな衝撃を受けながらも、ハンクに寄り添っていく。
ハンクはレティシアを守るために、自分の父親を施設に入れてしまいました。でも、差別が残っているのは、父親だけなのか。
ハンクの心の底にも、刷り込まれた差別の心が残っているような気がします。それは、彼のやり方や細かな言動から感じられるような・・・
レティシアは、それに気づきながらも、ハンクに寄り添っていく。
死刑になった元旦那が描いた絵を握り締めながらハンクの隣に座るレティシアの冷え切った心情を思うと、何ともいえない気持ちになります。

原題は、「MONSTER'S BALL」(怪物の舞踏会)。
怪物が潜んでいるのは、誰の心なのか。

人間の業は深いです。
「ラスムスくんの幸せを探して」


1981/スウェーデン/監督:オル・ヘムボム/原作:アストリッド・リンドグレーン/出演:エリック・リンドグレーン、アラン・エドワール、エミー・ストーム

厳しい孤児院を抜け出して、自分の力で親を探そうと旅立ったラスムス。「引き取ってくれる親が見つかるまで」という条件付きで貧しい風来坊のオスカルといっしょに旅を続けるラスムスくんでしたが、暖かいオスカルに理想の父親を重ねるようになって・・・
この時点でラストが分かってしまいますが(笑)、それでもやっぱり幸せ感溢れる映画で、優しさで胸がいっぱいになります。いいです、こういうの大好き!
ちなみに、ここで言う風来坊って、歌を歌って小銭をもらって町から町へ旅しながら暮らす人のことです。それでも毎日幸せそうに生きるオスカルの懐の大きさには、本当、理想の父親像を重ねましたよ、私も!
スウェーデンの児童書が原作の映画で、風景がとても綺麗でした。特に強盗との一連の騒ぎ(この辺りが児童書ですね。笑)のときの、湖の風景なんか、溜息ものです。のどかで、空が大きくて色が綺麗で、家がとっても可愛くて、北欧への憧れが増しますvv
旅の途中のたくさんの素敵な出会いと触れ合いに、心がとても温かくなります。だから児童書って好きなんですヨvv


忍者ブログ [PR]
新潮文庫の100冊 2010
読書記録
プロフィール
HN:
水玉
性別:
女性
ブログ内検索
メールフォーム