映画・舞台・本の感想記録。さて、どの夢を見ようかな。
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「MIDSUMMER CAROL ガマ王子VSザリガニ魔人」
![]() 2004/舞台/演出:G2/脚本:後藤ひろひと/出演:伊藤英明・長谷川京子・山崎一・犬山イヌコ・山内圭哉・片桐仁・瀬戸カトリーヌ・加藤みづき・木場勝己 2004年に、舞台にて観賞。そしてケーブルで再観賞。 私が初めて観た後藤大王の作品です。それでいて、彼の作品の中で1番心に残る作品です。こんなに心の琴線に触れてくる舞台は初めてでした。 あ、あと、山崎一さんの大ファンになった作品ねっ♪ 「弱い生き物はぜーんぶ死んで、強い生き物だけが生き残ればいいのです。」 ある病院の入院棟での出来事。回想で語られる、一人の嫌われ者の老人と、絵本を抱えた少女の物語。そして、彼らの物語に関わった入院患者たちの物語。 嫌われ者の大貫老人がまた、本当にワガママ放題で、弱者を軽蔑する最悪な老人。正直、途中で見るのが苦痛になるほどでした。心底嫌悪感を抱かされた。 そんなとき、彼は絵本を抱えた少女、パコと出会う。 どんなに意地悪されても、毎日毎日笑いかけてくるパコに戸惑いを感じていたが、ある事件をきっかけに、大貫老人はパコの抱える真実を知る。 その真実を知った大貫老人が取った行動は・・・ ネタバレ反転↓ 本当は出会うこともできなかったはずの二人。 神様が何故二人を会わせたのか。 人に見せる弱さが、素直になることが心地良いことを初めて知った大貫。 普通の女の子のように笑うパコ。 二人の寄り添う姿を見ると、本当に暖かな気持ちになる。 人生の中の大切なことって、絵本の中に書いてあるくらい、実は単純なことなのかもしれません。シンプルだからこそ、失くしがちで、見えなくなってしまう。 大貫とパコの物語が強烈すぎて、うっかり主演のはずの伊藤英明とハセキョーの物語が霞んでしまってました(汗)。 が、彼らの物語が終盤にあんな大爆笑を取る展開に繋がっていくとは・・(笑)!あの衝撃は忘れられません(笑)! ハセキョーのキャラクターがちょっと、どっちつかずな感じで、中途半端だったかなって思います。伊藤くんは、演技は本物なんですが(本当に涙流れてたし)、やっぱりちょっと舞台慣れしてないかな~という・・・ごめんなさい、脇役のキャラが濃すぎたせいか、この二人が本当に目立たなかった(汗)。 でも、生ハセキョーはものすごいスターのオーラを放ってましたよ。本当に綺麗でしたvv 何といっても、山崎一さんと瀬戸カトリーヌさん。この二人のキャラがすごい印象的でした。瀬戸さんがあそこまでやってくれるとは本当、綺麗なのにこの人、凄い方ですねぇ!大好きです! 山崎さんはもう・・・ムチャクチャ可愛かったですvv 遊びに夢中な少年のような顔、優しく見守る医者の顔、色んな表情を持つ魅力的なキャラクターでした。私の中で、この役の山崎さんが1番好きです・・・! あとは、後藤大王ですね(笑)。物語に参加しているようで、いなくても全く問題ない位置にいて、ただ単に引っ掻き回していく役(笑)。彼が出てくると、舞台にスパイスが効く感じ。そういう役割なんでしょうねぇ。 爆笑の渦と、悲しいけれど幸せな涙と。 私の中で、とても大切な作品です。 PR
「アマルフィ 女神の報酬」
2009/日本/監督:西谷弘/原作:真保裕一/出演:織田裕二、天海祐希、戸田恵梨香、佐藤浩市、大塚寧々、伊藤淳史、小野寺昭、平田満、佐野史郎、中井貴一、サラ・ブライトマン、福山雅治、ロッコ・パパレオ、大森絢音 公式サイト:ttp://www.amalfi50.jp/index.html 映画館にて観賞。 ローマに赴任したての外交官黒田(織田裕二)。大使館は、迫り来るG8の準備に大忙しだった。 そんなときに入ってくる、日本人旅行者の女の子の誘拐事件の一報。 黒田は誘拐された女の子の母親(天海裕希)と共に、女の子を救い出すべく、奔走する。 あんまり前知識なしで行ったんですが、面白かったです。サスペンス仕立なので、見漏らさない、聞き漏らさないように必死でした。 何よりも、“女神の報酬”っていうのに意味があるんでしょうしね。 まー、犯人はすぐに予想ついたんですが・・・(サスペンス見慣れてると、大体目星がついてしまうのが悲しいですね~) 動機や意図が中々見えなくて。 いやー、しかし、相変わらず織田さん一人でものすごいヒーローでしたね~(笑)。真保さんの原作がそういう傾向なのかなぁ(ホワイトアウトも真保さん原作)。 刑事でもない一般人が独断で動いて大活躍(笑)。 カッコ良すぎだ、外交官黒田(笑)! 天海さんは今回は最近のドラマの役柄とは違って、女性らしさが全面に出た役柄でした。女優さんだなぁ~ すごくイメージが違う! オール・イタリアロケということで、街並みの美しさは格段でした。 シンプルな物語だからこその良さがありました。 あと、サラ・ブライトマンの出演がすごく嬉しかったです!!すごいなぁ!!
「浪人街」
![]() 2004/舞台/原作:山上伊太郎/脚本:マキノノゾミ/演出:山田和也/出演:唐沢寿明、松たか子、伊原剛志、中村獅童、田中美里、成宮寛貴、田山涼成、升毅、鈴木一真 映画やドラマで何度もリメイクされている作品とのこと。私はこの舞台で初めてこの物語を知りました。 時は幕末。江戸の下町裏界隈を生きる浪人たちの生き様を描く物語。 とにかく、セットと衣装が豪華!!!今まで観た舞台の中で1番金かかってますね、これ。豪華なセットの中で、豪華キャストによって演じられるこの舞台は壮観でした。 特に中村獅童さん!歌舞伎俳優だけありますねぇ、あの存在感!カッコイイったら!!ドラマで観るよりずっとステキでしたよ。 物語的には、中々理解しにくいものでした。物語的に、というよりも、キャラクターの性格的に。急ぎすぎたのか、詰め込みすぎたのか、心理描写があんまりなくって、最後まで荒牧源内(唐沢さん)がどういうヤツなのか分からなかった・・・ でも、唐沢さん曰く、男にとっては荒牧は理想的な男、らしい。 普段掴み所がなくって何考えてるのか本当に分からないけど、ここ一番ってとこで本気を見せる辺りかな? わからんこともないが、私はあんまり恋したくない相手だなぁ。。
「独立少年合唱団」
![]() 2000/日本/監督:緒方明/原作・脚本:青木研次/出演:伊藤淳史、藤間宇宙、香川照之、光石研、滝沢涼子、泉谷しげる、岡本喜八、國村隼 「憶えていることと、忘れてしまったことと、どっちが大切かな。」 なんらかの理由で、親元から学校へ通えなくなってしまった子供たちが通う、全寮制男子校の「独立学院中学」。冒頭で父親を亡くした道夫は、この学校へ転校することになるが、どもってしまう癖のため、周囲からいじめられる。そこへ手を差し伸べてくれたのが、グリークラブの美声の持ち主、康夫だった。 と、まぁ、設定からして私のツボを突いてくる作品ではあったんですが、これは本当に凄かった・・・!! 深い自然美のなかでの学園生活。特に、この学園に来るには皆、何らかの理由があるはず。生と死のギリギリのライン。 三途の川の向こうで手を振る両親の姿を見た、という湖で死にかけた生徒の話を聞いて、少年達が湖に走る。この子たちが憧憬を込めて見つめているものは、死、なのですね。もちろん死ぬ気はないのでしょうが、死の向こうには、優しい何かがあるように見えるんだ。普通の中学生にとっての死は、怖い以外の何物でもないと思いますけどね。彼らは、死を身近に感じてきた子供たち、なのでしょう。 物語中盤に、合唱部顧問?の後輩の女性が学校にやってくる。実は、過激な革命グループのメンバーで指名手配中だった彼女。やがて、彼女が道夫と康夫の前で見せた壮絶な事件により、物語はやがて狂気を帯びてくるのです。 キーワードは、「走馬灯」、記憶。 何とも生々しい物語です。 観た日の夜は、ずっとロシア革命の歌(ポーリシュカ・ポーレ)が耳をついて眠れませんでしたよ。思い出すと精神的に追い詰められるような感じがして、怖くなる映画。
「BIGGEST BIZ~最後の決戦 ハドソン川を越えろ~」
2006/AGAPEstore/作:後藤ひろひと/演出:G2/出演:松尾貴史、三上市朗、八十田勇一、松永玲子、菅原栄二、坂田聡、篠原ともえ、粟根まこと、後藤ひろひと 「もっくーん、あたし、やっちゃったv大・犯・罪!」 「あなた、いっつもやってるじゃないですか。」 BIZシリーズの集大成。何と今回の舞台設定はアメリカ。フランク・シナトラを心から愛する神崎の経営するカフェに色んな人が出入りし、繰り広げられるコメディ。勿論、騒動の原因はトラブルメーカーの健三(松尾貴史)。 これは、ちゃんと「BIG BIZ」「BIGGER BIZ」を観てから、観た方が面白いですね。笑いの取り方が、前作舞台の踏襲っていうか、お約束に作ってある(そして、それが説明されてなかったりする)。勿論、この舞台だけを観ても面白いですが、観客がどうして笑ってるのか分からないことが多いかもしれません。 いろんな設定が前回から引っ張ってありますからね。 冒頭でラストシーンをやって、時間が戻るっていうやり方も、今まで同様で素晴らしいです。今までを知ってるので、多分このシーンだけが与える印象と違う意味なんだろうと分かるし(笑)、どうやってこのラストに繋がるのか、すごく楽しみでした。 後藤大王の脚本の凄さと、松尾さんの芸達者ぶりとの見事なコラボレーションです。今回で最後というのは非常に悲しいですが、これ以上健三を恨む人が増えても舞台の上が大変になりそうですしね(笑)。 このシリーズを観たら、多分舞台にハマること請け合いです! |
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